銀魂連載 M
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どのくらいそうしていただろうか……
花火は既に終盤を迎えており、次々に上がる見事な花に人々の歓声が聞こえる
「…玲……」
高杉は玲から離れ地面に座り、お前も座れ、とこちらを見上げる
玲も隣に座り下方に広がる屋台や人々を眺める
「…元気そうだなァ」
高杉をチラッと見てまた視線を戻す
「晋助も元気そうでよかった…この前さ、夢見たんだ」
「ほォ、何の夢だったんだァ?」
「俺が松下村塾に行った時の夢」
「フッ…懐かしい夢を見たもんだな」
「その時に晋助に会いたいって思ったんだぜ?」
「クククッ、嬉しいこと言ってくれるじゃねーか」
本当に嬉しそうに笑う高杉
その笑みはいつものニヒルなそれではなく、愛おしいものを見るかのような優しいものだった
「覚えてるかァ?俺が昔゙鬼兵隊゙って義勇軍を率いていたのをよォ」
「 ? あぁ、覚えてるけど…壊滅したんだろ?」
「あぁ。だがそいつを復活させたんだよ」
「!?」
鬼兵隊…
攘夷戦争の時、高杉が率いていた義勇軍
文字通り鬼のように強かった武装集団
「なんで……」
「決まってらァ……」
優しかった高杉の表情が変わっていく
「この腐った世界をぶっ壊す為よ」
そう言った高杉の顔は獣と化していた
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