銀魂連載 M

□14
1ページ/4ページ






どのくらいそうしていただろうか……



花火は既に終盤を迎えており、次々に上がる見事な花に人々の歓声が聞こえる




「…玲……」



高杉は玲から離れ地面に座り、お前も座れ、とこちらを見上げる


玲も隣に座り下方に広がる屋台や人々を眺める




「…元気そうだなァ」



高杉をチラッと見てまた視線を戻す



「晋助も元気そうでよかった…この前さ、夢見たんだ」

「ほォ、何の夢だったんだァ?」

「俺が松下村塾に行った時の夢」

「フッ…懐かしい夢を見たもんだな」

「その時に晋助に会いたいって思ったんだぜ?」

「クククッ、嬉しいこと言ってくれるじゃねーか」



本当に嬉しそうに笑う高杉

その笑みはいつものニヒルなそれではなく、愛おしいものを見るかのような優しいものだった



「覚えてるかァ?俺が昔゙鬼兵隊゙って義勇軍を率いていたのをよォ」

「 ? あぁ、覚えてるけど…壊滅したんだろ?」

「あぁ。だがそいつを復活させたんだよ」

「!?」




鬼兵隊…
攘夷戦争の時、高杉が率いていた義勇軍
文字通り鬼のように強かった武装集団



「なんで……」


「決まってらァ……」



優しかった高杉の表情が変わっていく







「この腐った世界をぶっ壊す為よ」






そう言った高杉の顔は獣と化していた






.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ