銀魂連載 M

□3
1ページ/5ページ






「じゃあ行って来るな」


『いってらっしゃーい』
〈ワンっ〉



時間は昼時、玲はバイトへ行くことにした。

最近、依頼が全くと言っていい程……無い。



このままだと金欠でこの家は破産してしまう……家賃も払ってないし……ι




本気でやばいと焦りだした玲は、できる限りバイトに行こうと決意したのだ。








「はぁ……バイト増やそうかな」


もっと時給良いとこありそうだしな……
でも毎日行ける訳じゃないし……雇って貰えないんだよな




玲は万事屋の仕事や、用事がない日にバイトへ行くようにしている。
そう言うと、必ずと言っていいほど雇って貰えない。
やっとの思いで今のバイト先を見つけることができたのだ。





「(店長がいい人でよかった)」


条件を言っても店長は笑顔で快く引き受けてくれたのだ。




「(やっぱ今の所が1番だな)」




そう考えながら歩いていると、


「玲…?玲ではないか!?」





と、後ろから声を掛けられ、肩を掴まれた。



振り向くと見覚えのある長髪………







「……ヅラ?」






懐かしい旧友に、半ば尋ねるようにその名を呼んだ。










「ヅラじゃない、桂だ。………久しぶりだな、元気だったか?」




ちゃっかり訂正しながらも、玲の頭を撫でながら優しく尋ねる。




「元気だったよ。ヅラも元気そうでよかった」


「まぁな。時に、玲はどこに住んでいるのだ?……あれからどうしていたんだ?」





親みたいに真剣に聞いてくる桂に苦笑する。





「あの時、銀時に助けられたんだ。それから銀時と一緒に万事屋に住んでる」




その答えを聞いて、桂は目を見開く。




「銀時とだと!?……まぁいぃ。玲はどこかへ行く途中だったのか?」


「あぁ、バイトに「そうかそうか、なら俺と万事屋に行くか!」




聞いてきたくせに、それを聞こうとせず、桂は玲の肩に手を回した。そしてUターンさせて万事屋へ向かう。




「………」




バイト……と思ったが、満面の笑顔を浮かべる桂を見る。




「(ま、いっか)」




そして桂の服を軽く掴んで、万事屋へ向かうのだった。







.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ