銀魂連載 M

□2
3ページ/3ページ





呆然としている銀時と新八を放置して、玲と神楽は盛り上がる。





「玲もなんか拾ったアルか?」


「バイト先の近くにいてさ、着いて来るから連れて来たんだ」




おいで、と玲が声を掛けると玲の膝の上に黒い毛をした猫が上って来た。




「猫アルか?ごっさかわいいネ!!」


「だろ?」





玲が猫の頭を撫でると、気持ち良さそうに目を細め、喉を鳴らす。




「わぁーかわいいアル!!私にも触らせてヨ!!」




そう言い、猫へ手を伸ばすが、パシッと尻尾で弾かれてしまった。


まるで"自分に触るな"とでも言うように。






「何アルかこの猫ォ!!」






神楽の怒鳴り声に、呆然としていた銀時と新八が正気に戻った。





「おまっ、ちょっ、玲ィィィィ!!」


「ん?」


「何でお前まで拾って来てんの!?しかも銀さんの特等席を……」


「だって可哀相だったし…」


「とにかく銀さんは認めません!!特にその猫!!玲の膝から下りろぉお!!」





銀時が猫を下ろす為捕まえようと手を伸ばすが、神楽がされたように尻尾で弾かれた。


そして、







"この人以外の奴が触るんじゃねぇよ"




と目で訴えてきた。

この人というのは玲の事だろう。





「ンだとコノヤロー!!玲の膝は俺のモンだぁぁあ!!」





『(何言ってンだこいつ……)』




猫に対して本気になって言う銀時に、玲たち三人は呆れた。





すると、






「クロー!どこにいるのー?」







と、外から女の子の声が聞こえてきた。




その声に猫はピクッと反応し、玲の膝から下り、開けていた窓から飛び降りた。






『 ? 』




四人は窓の方へ行き、下を見ると、







「クロー!よかった、無事で。すごく心配したんだよ?」







泣きながら猫を抱いている女の子がいた。




そして抱えたまま帰って行った。










「飼い猫だったんですね」


「そうみたいだね。勝手に連れて来て……悪いことしちゃったな」


「アイツが着いて来たんだから、玲が気にするこたァねーだろ」


「そだな。まぁ、一匹になったしな!」


「 ! 定春ここにいていいアルか!?」




目を輝かせて、神楽が嬉しそうに言う。




「ちゃんとお前が面倒見ろよ?銀さん知らねぇからな」




頭をガシガシ掻きながら銀時が神楽に言うが、本人は全然聞いていない。




「キャッホーイ!!玲大好きヨー!!」


「ワン!」


「よかったね、神楽ちゃん」





神楽と定春が玲に抱き着き、新八は微笑みながらそれを見る。


















「銀さんは無視?」










.
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ