銀魂連載 M

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「さっさと働けや!!」
「役立たずのグズが!!」
「お前はいらねー存在なんだよ!!」
「お前みてーな奴は死んだ方が世の為ってもんだ!!」


どれだけ罵声を浴びただろう

でれだけ暴力を受けただろう




でも親に捨てられた俺にとっては

周りのことが何もわからない俺にとっては





この場所が全てだった











「懐かしいねぇ そういやぁ名前呼ばれたの初めてか?」


昔声出なかったもんなお前 と愉快そうに笑う赤城に全身が震える

ニヤニヤと嫌な笑みを浮かべながら一歩一歩近づいて来る


後退りたいが身体が言うことを聞かない


目の前までやって来て屈んで目線を合わす


強引に顎を持ち上げられる


「―で?何であの時逃げ出したワケ?」


声が段々と低くなっていく


目を逸らせない

声が出せない


「答えろ!!」


バキィッ

「――っ!!」


怒鳴られたと思った次の瞬間には殴られた



あの頃の記憶がフラッシュバックする


髪を掴まれて上を向かされる



「長い間行方眩ませやがって・・・・今は万事屋をやってるそうじゃねーか」


手錠を外された


「お前は俺の物だって事・・・・・わからせてやるよ」


言うが早いがいきなり押し倒された

抵抗しようにも恐怖で動けないうえ熱でふらふらする


両手を頭上で纏められ床に強く押し付けられる



「っ・・・・・っ!」

「あれ、お前声出なくなったの?」


マジでー?と言いながら手が着物に伸びる





死にたい



そう思った時



「――――玲!!」






聞き慣れた声が聞こえた気がした





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