銀魂連載 M
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ヅラを撒く途中、アイツの気配を感じた
それと同時にやはり施錠だけでは無駄だったかと少し後悔した
拘束でもしねーとアイツは止まらねぇ
いや、したとしてもきっと止まらねーだろう
自分が傷つこうが構わず仲間のもとへ走る
昔っからそうだ
例え瀕死の状態だったとしても、仲間が傷を負っていたら自分のことなんか顧みることなく仲間のもとへ駆け寄るんだ
馬鹿みたいに優しい奴
「・・・・・玲」
通り過ぎようとした腕を取り空き部屋へ引っ張り込み後ろ手で鍵をかける
「玲」
急に薄暗い所に来たせいか焦点が定まってない玲にもう一度呼びかけると、段々と焦点が合い綺麗な瞳が俺を捉えた
「晋助・・・・」
ぎこちなく目を逸らす玲に何となく察した
全部知ってるんだな、と
「その様子じゃあ全部知ってるようだな」
「・・・・・・」
俯く仕草に図星だなと確信した
「フッ 安心しな 紅桜なら全部ヅラにやられちまったよ」
「! じゃあっ」
上げた顔から喜びが感じられて思わず苦笑してしまう
「今回は失敗だ もうすぐこの騒ぎも終わるだろうよ」
髪を梳きながら言ってやるとくすぐったそうに笑った
「じきに春雨が来る」
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