本棚2

□好奇心
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(南国以前、ややマニアック)


予想外だった、と言うか。
想像以上だった、と言うか。

いや寧ろコレを予想しろと言う方がそもそも無理な話なのでは無いだろうか。
ぶるり、と身体を震わせたのは果たして恐怖なのか期待なのか。

ぐるぐると思考を混乱させる目の前の光景に、ハーレムはポカンとしたまま言葉を失う外無かった。

「あの…、隊長…?」


視線に耐えかねてか、おずおずと声を発したのは、G。

それはそうだろう。
何せハーレムの視線が飽くこと無く注がれているのが己の下半身、なのだから。


――話は、つい先程の酒宴の席まで遡る。



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任務は滞りなく済み、ついでに良い酒が手に入ったともあって、その日のハーレムはいつにも増して機嫌が良かった。

酒を満たしたグラスを片手に、ソファの上で身体をフラフラさせるほど酔いが回っているのに任せて、隣に居たマーカーにじゃれつく。
そこでふと、胸の内に湧いた疑問を何とはなしに口にした。


「なあ、Gって相手したこと無ェよなァ。何でだ?」

「何故も何も隊長が誘わないからでしょう。ああもう、溢れてますよ全く」

「そォだっけ?」


グラスを取り上げられてもキョトンとしたままでいると、何がおかしいのかロッドがケラケラと笑い出した。

その隣ではGが何事か言い含めようとしているようだが、声が小さすぎてこちらまでは聞こえない。


「何だァ?ったく、コソコソしてんじゃねえぞお前ら」

「いやー、Gに隊長誘ってあげればって言ったんですけどね?そういや、Gはヤッばいなーって思って」

「……ロッド!」

「ハァ?ヤバいって何だよ」

「ああ、確かにアレでは…な」


隣に居たマーカーまでもが何か納得したような顔をしている。
どうやら隊員達は皆知っているが、ハーレムだけが知らないことらしい。

何だか蚊帳の外に置かれたような気分になって不貞腐れていると、マーカーが新しい酒を注いだグラスを寄越してきた。

それをグイと一息で煽るとグラスを置いて立ち上がり、フラフラとGのそばまで歩いて行く。


「よォし、今日はお前が付き合え!」


そのまま勢い良く抱きつき強引に唇を重ねる。しかし僅かに触れただけで、Gにやんわりと引き剥がされてしまった。

何で、と睨み付ければ困ったような顔で頭を撫でられたが、納得がいく筈もなく。


「たーいちょ!悪いことは言わないからさ、俺にしときません?」

「ヤなこった、Gがいい」

「あ痛ァ!!殴らなくてもいいデショ!!」


顔を近付けてきたロッドの鼻っ面に容赦無く裏拳を叩き込んでやる。
殴られたロッドはもんどりうってソファに倒れ込んだが、そんなことは気にもせずにGにしがみつく。


「G、隊長がこうなっては止められん。諦めて相手をして差し上げろ」

「しかし…」

「その目で確かめれば納得されるだろう。…されなかったときは、自分で考えるんだな」

「……分かった」


頭の上で交わされるマーカーとGの会話を聞いていても、何故Gが渋るのかよく分からない。

しかしこの後、理由を嫌と言うほど思い知らされる羽目になるなど、この時のハーレムは知る由もなかった――。



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今、ハーレムはGが相手を渋った理由をありありと目の前にしている。

自室に引っ張り込み、酔った勢いのままGをベッドに押し倒してキスもそこそこに互いの服を脱がせにかかったまでは、よかった。

あれだけ渋っていたGが大人しく脱がされていたのが不思議だったが、全て脱がせて初めて漸くハーレムにも納得がいったのだ。



―――俗に言う、巨根。



目の前にいる男は自分と同じ、普通の人間だ。なのにそこだけが異様なまでに存在を主張している。
しかも勃起していない状態で、だ。
育て上げれば確実に両手に余るだろう。それぐらいG自身は太く、大きい。


「………やめますか?」


そう言われたが直ぐには何も言えなかった。どうしていいか分からない、と言った方が正しいかもしれない。

暫く、無言の状態が続く。
やめた方がいいかもしれないと恐怖心が頭をもたげるが、好奇心めいた期待がそれを引っ込めようとしていて。

結局は酒の勢いも手伝って、ついにハーレムはその巨大なG自身に手を伸ばした。


「う、わ…すげェな…」

「…ッ、隊長…!」


触れてしまえば要は同じだ。
ただ、大きさが違うだけで。

やわやわと幹を擦りながら前のめりになって口を近づけると、Gが切羽詰まったような声をあげた。
諦めると思っていたようだが、一旦始めてしまうともう止められない。


「ン…ッ、は、ふ…」

「く…っ」


顎が馬鹿になりそうなほど太い先端をくわえて鈴口に舌を押し付けながら、幹を擦り上げる。

何度か繰り返せば徐々に硬度を増してきたことに気を良くして、更に括れの部分に指を這わせれば、Gの身体が小さく跳ねた。

それと共に質量も増し、さすがに息苦しくなって口を離したがまだ完勃ちには程遠い。


「は…ッ、クソ…顎外れそうだな」

「無理は、しないでください…」

「無理じゃねェ!!……多分」

「それより…先に、隊長の身体を慣らしましょう…。辛い思いはさせたくありませんので」


先程と同じように頭を撫でられ、今度は素直にそれに従うことにした。
確かにこの質量を受け入れるにはいつものような適当な慣らし方では足るまい。


「じゃあ、任す」


身体を起こしてGに抱き付いたのは、まだ少しこれからの行為が怖かったから。
それを見抜かれたのか、Gから施されるキスはどれも宥めるように優しかった。


「んぅ…、ふ…っ」

「は……、隊長……」


深く舌を絡め合いながらゆっくりとベッドに横たえられ、これじゃまるで生娘が初夜を迎えるみたいだな、と笑みが溢れる。
まあ、心境としては似たようなものか。


「ふあっ、あ…!」


首筋を舐め上げられ、両の乳首を指の腹で押し潰すように愛撫されて思わず声が上擦る。

肌の上を滑る指の動きはかなり巧みなもので、ハーレム自身に辿り着く頃には腰が砕けそうになっていた。


「ぅ、あ…、お前…うますぎ、だろ…っ」

「こんな身ですから…こういうことばかり上手くなってしまいまして…」

「ひあっ、あ、ア!」


幹に指を絡められ、絶妙な力加減で擦り上げられて全身が震える。

先走りを使ってワザと水音を立てるような手淫で聴覚からも犯されているような感覚に陥り、嫌々をするように首を横に振った。

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