GIFT

□のこさずいただきます
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「いい加減に、ァ、しろ……よォッ……!」
「むり」

昼食の後片付けをしていたリキッドを背後から片腕だけで羽交い絞めにし、もう片方の手で尻を揉みしだきながらハーレムは簡潔に答えた。
大体、言われてやめられるくらいならば初めから手など出していない。真昼間のパプワハウスで、子供たちが遊びに出掛けた事でほんの僅か得た貴重な二人きりの時間だ。やめるなど、むしろ勿体無い。
「俺、まだ他の、んっ、家事あるンすよ!」
「あー、そこに尻があったから?」
「どっかの登山家みてーに言うなッ」
「マロリーはイギリスの登山家だぞ。イギリス凄ェだろ、敬え」
「……もうどっからツッこみゃいいンすか」
「安心しな、ツッこまれるのはリッちゃんの方だからよ」
「安心要素がひとつも無い! ――っあ?! ちょ、やめ……っ」
コントのようなやり取りをしながらも手は休めない。淡々と腰紐を解けばそれが支えるゆったりとしたズボンは重力に逆らえず自然と落ちる。それにリキッドが気を取られている合間に今度は下着を勢いよく下げおろしてやったらば、やっと本格的な抵抗を見せ始めた。

しかし、もう何もかも遅い。

「ひあっ?! な、なに……ッぬるぬる、して……や、だ……!」
「あン? ソコにあったから丁度いいかと思ってな」
リキッドに悲鳴を上げさせた物の正体は、鍋に入ったままだったホワイトソースである。指に絡めてみたら潤滑剤代わりに使えそうだったので、これ幸いとリキッドの後腔に塗りたくってやった。
「ば……ッバカ! 夕飯にも使うンすよ……って、やめっ、や、ァアッ!」
「おーおー、中々美味そうに食ってンぞ?」
勝手知ったる身体だと言わんばかりに、最初から指を2本食ませてみれば、何の抵抗も無く飲み込んでいく後腔の様子に早くも舌なめずりをする。嫌がるそぶりを見せれども、これが現実なのだ。男を、ハーレムを、受け入れることに慣れた身体。
「あぅッ、ン、ん……!」
ぐるり、指の届く範囲を余すことなく掻き乱してやれば、堪えるようなくぐもった悲鳴があがる。既に塗り込めたホワイトソース以外のぬめりを帯び始めた感触がたまらなかった。
「ヤッベェわ、もう入れていいか?」
「そ、ンな、むりっ……だよォッ」
「いけるって。も、ぐずぐずになってっし」
「んあっ、アッ、や……はぁあっ!」
ワザと音を立てながら指を抜き差ししてみせれば、リキッドの全身がびくびくと跳ねる。どちらにせよあまり時間は掛けていられない。
衝動に急き立てられるようにしてハーレムがパンツの前を寛げると、途端に下着を押しのけて興奮を主張してきた欲塊。それに苦笑しつつ、ゆっくりと指を抜いた。
「たい、ちょ……」
肩越しにこちらを振り返ったリキッドの顔は不安気だ。それはそうだろう。いつ、誰に見られるともしれないこの状況では。
だがそんな事すらどうでもよくなる程度には、もうハーレムの理性は飛んでいた。

「あ、ああアッ!」
両の手で腰を掴み、硬く芯を持った肉の凶器で一息に押し入る。いや、むしろ叩き付けたという表現の方が正しい。
リキッドの尻と己の腹が勢いよくぶつかった瞬間、彼の足が床から浮いた。そのまま勢いを緩めずに何度も何度も突き上げる。
「や……ッ、も、イく……!」
「っ、はえぇ、よッ! まだこんなもんじゃねえぞっ」
「うぁ、ああアあッ」
早々絶頂を極めそうになっているリキッドを蹂躙し、追い詰め、やがて足元に白濁が散り落ちてなお抽挿は止めない。だが流石にあまり床を汚してやりたくはなかったので、リキッドが身に付けたままだったエプロンを使い、蜜を溢し続ける先端をくるんだ。
「これでよし、と」
「よし、じゃ、な、ァ、ああ!」
もはや文句すらまともに吐けないリキッドを、ハーレムは結局、時間の許す限り気の済むまで文字通りに喰らい尽くして――その後は。


「……隊長はもう夕飯無しっす」
ぐったりと床に突っ伏したままのリキッドが、掠れた声で言う。
「ってか作れんのかよ、その有り様で」
「ちみっこ達の分は這ってでも作りますけどね!? 食べ物粗末にしたアンタの分はぜってー作ンねえからな! あと喋って手ぇ止めてないでさっさとエプロン洗ってください、乾かないから!」
「……へーい」

げに恐ろしきは食べ物の恨み。
黙って洗濯をするほか、無さそうである。


【before:ポテトグラタン】
【after:ジャーマンポテト】

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