GIFT
□Look at me,only me.
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リキッドの浮気を心配するなどハーレムは考えたこともなかった。
自分のイジメが少々過ぎることはあっても、両思いになってからはそれでリキッドが耐えられないほど苦しむこともないと思っていたし、実際惚れられている自信もあった。
「俺の独りよがりってこたあねぇよな〜?」
ブツブツ言いながら担いでいた獲物をドサリとベッドに下ろす。
ハーレムがジタバタする獲物を抱えて戻って来たのを見た瞬間に、利口な部下達は顔を見合わせるとしばらく狩に行って参りますと立ち上がり出て行ってしまった。
「ちょっと隊長ッ、何ですかいったい!?これほどいて下さいよ!!」
ベッドに転がされたのは手足を括られたリキッドで、不自由な手足をばたつかせてもがいている。
「ダ〜メだ。近頃のリっちゃんは目に余るタラシっぷりだかんな、ちっとここいらで躾とかねぇと。」
バナナの皮でも剥くような手軽さでペロンと着衣を剥がされたリキッドが体を縮こませるのを許さず手首を頭上に押さえつけ、膝で脚を割開かせる。
「た、タラシって、言うに事欠いてなんなんすか!?こ、こんな真っ昼間から何を…、」
怯えるリキッドの二の腕の柔らかな内側に舌を這わせながらハーレムはリキッドの顔を目だけで見上げる。
「お前会う奴片っ端からタラシ込んでんの気付いてねーの?」
「誰もタラシ込んだ記憶なんかないッス!!」
「かもな〜。けどお前狙ってる野郎は多いんだぜ?この俺様の目が光ってなけりゃ何人に掘られてるか分かったもんじゃねぇぞ。」
「た、隊長以外にそんな物好きな奴いないッしょ!?」
困惑しきって眉尻を下げたリキッドの頬を撫でながらハーレムは笑う。
「まあ気付かないのが一番のガードかもな。しっかし俺がリっちゃん開発しちまって色気だけはダダ漏れにさせたからこのままじゃな〜。」
「意味わかんねぇッスよ…それにそれって隊長のせいじゃ…や、あっ!」
頬を撫でていた手がスルスルと首を伝い鎖骨をなぞって、敏感な肌の上を這い下りる。終いに男の弱点を握り締められてリキッドは悲鳴を上げた。
「そーだな、俺のせいかもなァ。けど俺は心が狭くてよ、浮気は許さねーぜ。」
「う、浮気なんてッ、してなッ、ああっ!」
必死で訴えるリキッドを手加減無しで揉み扱いて追い詰めながら、ハーレムは少し苦笑混じりの笑みを浮かべた。
「そうだな、お前は浮気なんて端から思いつきもしねえ奴だ…。」