LOG2

□三月の奇跡
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(お題:彩街様より)





マーカーの弟子と心戦組の女(と認識していいのだろうか)との結婚式が強行、もとい挙行されているさなかの事だ。
「知ってました? 人と人が出会う確率って、65億分の1らしいっすよ!」
そう言って、隣に居たリキッドが笑う。
パプワの嫁にでも教えられたのだろうか、それはそれは嬉しそうに目を輝かせていた。

確かに人との出会いは数字にすると天文学的な確率だ。
俺とリキッドが出会ったのだってほんの偶然。
まああの時出会わなくとも、長ずれば合衆国のプレジデントになっていただろうリキッドと、その取引相手であるガンマ団に所属していた自分とはいずれ――と、そこまで考えて、いやいやこのトリ頭じゃあ無理かと思い直す。
それでも、やっぱ相変わらずのロマンチストだな、なんて。
顔を綻ばせそうになったのも束の間、ある事実に気付いて愕然とした俺は、くわえていた煙草を思わず落としかけた。
「奇跡だ」
「そうそう、奇跡っすよね!」
こちらを見上げる顔はますます喜色満面。
自分たちの出会いもそうだったろう、と同意を求めているのは明らかだったが、それよりも驚きの方が大き過ぎた。
「リキッドが確率だなんて、ムズかしい言葉を使いこなしてやがる」

その瞬間――あちらこちらから「ひどい!」との声が上がったのは言うまでもない。


【褒めたつもりだったんだが】

――――――――――

この後、隊長はウマ子とくり子に超怒られる
世界人口は2008年くらいのが基準

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