空色スパイラル (銀魂逆ハー銀時オチ)

□第二十五訓 カワイイを連発する自分自身をカワイイと思ってんだろ お前ら
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『何で久しぶりの依頼が、ハム子絡みなんすか…。』



万事屋一行は依頼が入り、ファミレスで待ち合わせをしていた。

しかし、その依頼主が春雨の一件の時のハム子だったのだ。



「私的にはァ〜、何も覚えてないんだけどォ。

前になんかシャブやってた時ィ、アンタに助けてもらったみたいなことを、パパからきいて〜。」



「シャブ?覚えてねーな

あー、アレですか?
しゃぶしゃぶされそーになってるところを助けたとか。
なんか、そんなんですか?」


銀時はハム子に真剣な顔をしながらボケる。

そんな中、愛はパフェを黙々と頬張る。



「ちょっとォ、マジムカつくんだけど〜。
ありえないじゃん、そんなん。」



「そーですね、しゃぶしゃぶは牛ですもんね。
じゃあ何ですか?ポークビッツか?
ポークビッツなら満足か、コノヤロー。」



「何の話してんだよ!」



銀時の隣で新八は突っ込む。



「アレですよ。春雨とやり合った時のシャブ中娘ですよ。」



「あー、ハイハイ。あのハムの!」



「豚からハムに変わっただけじゃねーかよ。」



ハム子は嘆く。



「もうマジ ありえないんだけど!
頼りになるってきいたから、仕事をもってきたのに。
ただのムカつく奴じゃん」


「お前もな。」



「何をををを!」



すると、新八が申し訳なさそうに言う。



「す…すいません。
あのハム子さんの方は、その後どーなったんですか?」



「アンタ、フォローにまわってるみたいだけど。
ハム子じゃないから、公子だから!」



そして、ハム子は静かに言う。



「麻薬なら、もうスッカリやめたわよ。
立ち直るのマジ大変でさァ、未だに通院してんの…。
もうガリガリ。」



「何がガリガリ?心が?」



すると、今まで黙ってた愛が口を挟む。



『でも、元気そうで良かったよ。
小太郎んとこでは意識取り戻さないし、目を覚まさないかもって思ったから…。

それに、中毒症状が治るともかぎらないって聞いてたし…。
本当に元気になって良かったっす。』



すると、ハム子は肩肘をついて言う。



「痛い目見たし、もう懲りたの。
でも、今度はカレシの方がヤバイ事になってて〜。」



「彼氏?
ハム子さんアンタ。まだ幻覚見えてんじゃないですか!!」



「オメーら。人を傷つけて、そんなに楽しいか!!」



ハム子は携帯を取出し、画面を見せる。



「コレ、カレシからのメールなんだけど」



《太助より
件名 マジヤバイ

マジヤバイんだけどコレ
マジヤバイよ
どれぐらいヤバイかって
いうとマジヤバイ》



銀時が率直な感想を言う。


「あーホント。
ヤベーな、こりゃ病院にいった方が…。」



「頭じゃねーよ!!

実は私のカレシ、ヤクの売人やってたんだけど〜。

私がクスリから足洗ったのを機に、一緒にまっとうに生きようってことになったの〜。

けど〜、深いところまで関わりすぎてたらしくて〜。
辞めさせてもらうどころか〜。
なんかァ、組織の連中に狙われだして〜。

とにかく超ヤバイの〜。
それでアンタたちに力が借りたくて〜。」








ハム子に連れてこられたのは、海沿いのコンテナが積んであるところだった。


ハム子のカレシはちょうど殺される直前だった。

銀時の作戦により、コンテナの上からロープを巻いた銀時が降りる。

そして、木刀で薙ぎ倒す。


「なっ…なんだテメー!?」



「なんだチミはってか?

そーです、私が…。」



銀時が決めようとした瞬間、ハム子が上から降ってきた。



「太助ェェ!!」



「公子ォォ!!」



「もう大丈夫よ、万事屋つれてきたから。
アイツら金払えば、何でもやってくれんの!」



「何でもやるっつーか、もう何にもやれそーにねーぞ。
大丈夫なのか?」



太助は至極まっとうなことを言う。



「…う…う。メス豚が邪魔しやがって。

オイ、作戦変更だ。
連中を残して戦線離脱するぞ!」



『「あいあいさ〜。」』



銀時の命により、ハム子達を置いて、銀時のロープを引っ張る。



「!!あっ!!
てめェ何一人で逃げてんの!?」



「悪いが豚二匹しょって逃げる作戦なんざ、用意しちゃいねェ。
ハム子、てめーが勝手なマネするからだ!」



しかし、そんなんで納得するハム子達ではない。
すぐさま、銀時の足にしがみつく。



「ふざけんな!!
パフェ何杯食わせてやったと思ってんだよ!!

キッチリ働けや!!」



その衝撃で、銀時の腹にロープが食い込む。



「はっ…腹がしめつけられ…ぐふっ。

やばいってコレ!出るって!
なんか内臓的なものが出るって!!」



その言葉に、愛と神楽が反応する。



「いやだヨそんな銀ちゃん!
四六時中そんなの出てたら気を使うヨ!!
関係ギクシャクしてしまうヨ!」



「出るわけねーだろ そんなもん!」



『ゴラァ!!ハム二匹!!
銀時放せ、オラ!』



「新八。縄、お願いアル」



「あっ、ちょっと!!神楽ちゃん!
愛さんまで!?」



愛と神楽は銀時に掴まって、足を持つハム子と太助を蹴る。



『「ハム子ォォォ!!」』



「銀ちゃんから手を離すヨロシ!
このままでは、銀ちゃんの内臓がァァァ!!」



『てんめぇ!ハムの分際で銀時の足を持つなぁ!!』



「ちょっ…何すんの。
マジムカつくんだけど、この小娘共!!」



銀時が必死で叫ぶ。



「っていうかテメーも降りろ!
愛以外全い…あ゛っ!!


出たァァ!!
ケツからなんか出たぞ、コレ!
新八ィ!!見てくれコレ。なんか出てない?俺?」



「知るかっつーの!
あぁ、ダメだァァ!!」



新八も限界になり、五人は下に落ちる。



「銀さん!ヤバイ 早く逃げて!!」
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