空色スパイラル (銀魂逆ハー銀時オチ)

□第二十四訓 昔の武勇伝は三割増で話せ 盛り上がればいいんだよ 盛り上がれば
2ページ/2ページ



『なんで、それなんすか?』



「しょうがねーだろ。
これしか大事なモンが無いんだから。」



すると【スナックお登勢】の中から新八の声が聞こえる。



「このままじゃ、キャサリン。
また泥棒になっちゃいますよ。」



今度は神楽の声が聞こえる。



「ほっときゃいいんじゃね。

いつかやると思ったヨ、俺ァ。」



「銀さんだ。ちっちゃい銀さんだ。」



そして、銀時は中に入っていく。
愛も後ろに着いてくる。



「そうそう、ほっとけほっとけ。

芯のある奴ァ、ほっといてもまっすぐ歩いてくもんさ。」



すると、銀時はさっき持ち出してきた結野アナフィギュアを机の上に置く。



「なんだイ、コレ。」



「お天気お姉さん、結野アナのフィギュアだ。俺の宝物よ。
これで何とか手を打ってくれ。」



そう言った銀時をお登勢が店の外に投げ飛ばす。



「…ったく、バカばっかりだよ。
アンタらもさっさと出ていきな。」








工場跡にはキャッツパンチのメンバーがいた。



「来たかァ、キャサリン。
そーだよ、その眼が見たかった。

キャッツパンチ、ここに再結成だ。」



キャサリンは頭を下げた。



「何のマネだ。」



「悪イケド、モウ盗ミハデキナイ。

勘弁シテクダサイ。」



「あ゛あ゛!?何言ってんだ、てめェ。
ババアがどーなってもいい…。」



キャサリンの睨みにリーダーのクリカンはビビる。



「アノ人ニダケハ、手ヲ出サナイデクダサイ。
ソノ代ワリ、私ヲ煮ルナリ焼クナリ、好キニシテイイ。」



すると、クリカンはキャサリンを蹴る。



「上等だ。このクソアマァ!!

いつまでも、いいコぶりやがって!!
てめーも俺らと同じ穴のムジナだろーがよ。


今さら堅気になんて戻れるかァ!!
ケチなコソ泥が夢見てんじゃねーよ!!」



クリカンはキャサリンを気が済むまで蹴ると、髪を持って言う。



「一度、泥につかったやつはな。
一生、泥の道歩いていくしかねーのよ。

オイ服部、刀貸せェ!!
この女。耳切りとって、ただの団地妻にしてやらァ!!」



「そんなもんねーよ。」



『寝ぼけてんじゃないっすか?』



「ああ!?お前もってたろーが」



後ろを向けば、土管の中から銀時と愛が出ていた。



「もってねーって言ってんだろ、クソヤロー。

だが 木刀ならいつでも…。」



「てっ…てめーらは!?」



『「差し上げるっすよ〔くれてやるぜェェェ!!〕」』



二人は木刀で殴り飛ばす。



「よっと」



銀時は土管から出て言う。



「類は友を呼ぶとはよく言ったもんだね。
お前ロクな人生送ってきてねーだろ。

まァ、俺らも変わらんねーか…。
人様に胸はれるよーな人生送っちゃいねぇ。
まっすぐ走ってたつもりが、いつの間にか泥だらけだ。


だが、それでも一心不乱に突っ走ってりゃ。
いつか、泥も乾いて落ちんだろ。」



『それに私は、アンタを許してないから。
アンタは私と似すぎなんすよ。
お登勢さんに助けてもらって、今だに過去に引きずられて…。

これからはお登勢さんに、絶対迷惑と心配かけさせんなよ。』



キャサリンは下を向いて言う。



「ソンナコト言ウタメニ、キタンデスカ。

坂田サン、青野サン。
アンタラ本当ニ、アホノ坂田ト青野デス…。」



「いやよォ。実はババアに家追い出されて、今日は土管で寝ようと思ったんだが…。

キャサリンお前、助けてやったんだから口ききしてくんねーか?」








帰ったらお登勢がいた。



「愛、ありがとうね。私は幸せだよ。」



『キャサリンのことお願いするよ…。
見てたらイライラして、しょうがない。』



「わかってるよ。
アンタも銀時を頼むね。」



『もちろんすよ。』



第二十四訓 昔の武勇伝は三割増で話せ 盛り上がればいいんだよ 盛り上がれば
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ