空色スパイラル (銀魂逆ハー銀時オチ)

□第三訓 ジャンプは時々土曜日に出るから気を付けろ
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「しまったァ。
今日ジャンプの発売日じゃねーか。」


万事屋三人は、いつもの様に銀時のスクーターで買い物に出かけていた。


「今週は土曜日発売なの、忘れてた。
引き返すか。」


銀時は頭を抱えているが、新八は言う。


「もういいでしょ。
スキヤキの材料は買ったんだから。」


『でも、珍しいっすよね。
仕事の依頼、しかも高額の…。

こんなことあると、何か良くないことが起きそう。』


新八に続いて愛が言った。


「確かに…。何かありそうですよね…。」


二人が談笑している前で、銀時は独り言を続ける。


「まァ。これもジャンプを卒業する、いい機会かもしれねェ。

いい年こいて少年ジャンプってお前…。
いや、でも男は死ぬまで少年だしな…。」


「アンタ、まだ言ってたんですか…

スイマセン。
恥ずかしい葛藤は心の中でしてください。」


新八は銀時に突っ込みを入れる。


『でも、私【プリーチ】の続きが気になってるんだけど…。』


「アンタも読んでたのか!

ってか、愛さんもなに言っ…」


「あぶね!!」


銀時の声を聞いて、二人が前を見ると、少女が飛び出していた。

三人は少女をスクーターで引いてしまう。


「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!
ひいちゃったよ、ちょっとォォォ!!

どーすんスか コレ!!
アンタ よそ見してるから…。」


「騒ぐんじゃねーよ。
とりあえずおちついて、タイムマシンを探せ。」


『アイアイさ!!』


そういう銀時は自販機の取り出し口、愛はゴミ箱の中に入ろうとしていた。


「アンタらがおちつけェェェ!!」


新八の突っ込みを聞いて、我に帰った銀時と愛は引いてしまったチャイナ娘の様子を見に行く。


「だ…大丈夫だよ。
オメーよぉ、お目覚めテレビの星座占いじゃ。
週末の俺の運勢は最高だったし、愛にいたっては一位だった。
きっと奇跡的に無傷に違いねェ。

なァ オイ。お嬢……!!」


銀時がチャイナ娘を仰向けにすると血が出ていた。


『ちょっと銀時、どいて…。
息はあるけど…って、何
するんすか。』


銀時は愛を無理矢理膝の上に乗せて、新八の後ろに少女を乗せる。

そして、全速力で走らせる。


「お目覚めテレビぃぃぃぃぃ!!
てめっ、もう二度と見ねーからなチクショー!!
いや。でもお天気お姉さん、かわいんだよな。

オイ新八 どーだよ様子は。」


「ピクリともしないよ。」


『だから銀時、その子の傷は…。』


二人に傷のことを言おうとした愛を遮る様に、背後から大きな黒塗りの車が来た。


『「?」』


「早く、医者連れてかなきゃ。」


そして、その車の運転手は銃を銀時たちに向けた。


『「!!」』


「ちょっ…何ィィィ!?」


乾いた銃声が響く。

しかし、銀時たちには何も起こらない。
なぜなら、チャイナ娘が
持っていた傘で弾をふせいだのだ。

そして、傘に仕込んであった銃で車を仕留めると、フッと銃口の煙を吹いた。
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