短編
□争奪!購買の焼そばパン
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というわけで、
明理珠にとってバカ共の争いを傍観するための時間が、高杉に焼きそばパンを買わさないための時間に変貌してしまったのである。
予想外の事態に、急いで
対策を考え実行に移す。
『神楽ちゃん、妙ちゃん、九ちゃん、さっちゃん、
緊急事態なの力を貸して』
そう、その作戦とは購買に人を集中させ、高杉が焼きそばパンを買えない状況を作ることであった。
流石、銀魂高校最強の情報通、志村妙に任せれば真偽の問われる、ありとあらゆる噂が流れ、購買に人が
殺到する。
しかし、高杉に明理珠の考えはバレていたようで…。
「来島、武市、万才
お前らのコネ使って、購買を焼きそばパンを死守しろ」
「「「はい[分かったでこざる]」」」
そして、購買は凄まじい人の量となった。
「武市先輩!!
何がなんでも焼きそばパンを全部買うっス!!」
「ですが、この人数では…」
このままでは、明理珠の思惑通りの展開になるという、その時。
《パラッパラッパッパー
生徒の皆さんに連絡しますただ今から文化祭で人気?を博した、桂君とエリザベス君の漫才、ならびにヘドロ君によります一発芸です
命の惜しくない方は早急に中庭に来て下さい
繰り返します》
それを聞いた瞬間、明理珠はしまったと思った。
『高杉がこんな所まで布石を置いていたなんて…』
次々に人が流れていく中、眼帯をした少年は焼きそばパンを購入した。