短編
□心に貴方を焼き付けて
1ページ/2ページ
貴方は、私と凛々蝶を守るように立っている。
『双熾っ!』
「大丈夫です。」
貴方は、私達を安心させるように、笑った。
『だめっ!だめぇぇ!!』
「凛々蝶さまを……お願いします……。」
目の前の貴方が、赤く染まった。
――――――――――――
嫌な夢を見た。
あの人が、私と凛々蝶を庇って死ぬ夢。
恐ろしくて、不安で。
目が覚めた瞬間、涙が出てきた。
「起きましたか……って、明理珠?」
『本当に死んじゃったかと思ったじゃん。』
「す……すみません?」
『謝るくらいなら、絶対に死なないで。』
この約束を、貴方は絶対に守ってくれる。
いや、守ってみせる。
そう誓った。