薄桜学園3年Z組

□せやから、作戦会議をしよう!
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一行は円になり、話し合う。


『整いました。』


『はい、蓮。』


『花火がいいと思います!
そして、八切り。』


『火薬で臭くなるわ。
却下。
革命。』


話し合う全員の手には、カード。


『ぶー。』


「僕はいいと思うけどな。
革命返し。」


『総司!!』


『仕方ない。
花火……っと。』


真ん中に置かれた紙は、ほぼ白紙に近い。


『じゃあ、俺は水泳かな?
良くね、夏らしくて。』


「旅費はどうすんだよ。
Jバック。」


『千景がもつってさ。』


「自家用ジェットくらいなら、出さないこともない。」


「マジかよ!
流石、風間じゃん!
ジョーカー。」


『ヤバい、惚れそう!
スペ3。』


「貴様らに惚れられても、気持ちが悪い。
救急車。」


『ちょっ!
謎の地方ルール入れるなよ!』


「ちっ。」


紙に、水泳が書き足される。


「千鶴。
早く出さないと、皆に上がられてしまうぞ。」


「でも、何だかもったいない気がして……。」


「この強豪揃いの勝負、出し惜しんだら負けだ。
まず、8は残しておくといい。
2の二枚は、確実に切り札となる。」


『すみませーん、斎藤さん。
千鶴の手札、暴露するなよな。
あがり。』


「そういうとこ、抜けてるんだよね。
一くん、お先。」


『お前ら、もう上がりかよ!』


『私もよ。』


『マジか!』


向日葵が手を挙げる。


『肝試し、しませんか?』


『肝試し……っと。』


「向日葵には、何も言わないんだな。」


『だって……断ったら、どうなるか分かりきってるもの。』


『千鶴ちゃんは、何かないのか?』


「私ですか……。
私は、皆でお泊り会みたいな……。」


『パジャマパーティー、決定。』


「いいんですか。」


『勿論だよ!』


『ま、どうせ泊まりになるだろうしな。
この計画。』


すると、隣でお茶を飲んでいた銀時が挙手する。


「先生、キャンプファイヤーしたい。」


『『『却下。』』』


「えー。」


『めんどくさいわ。』


「でも、終わってから、マシュマロ焼いて、クラッカーとチョコに挟んで食べれるぜ。」


『やりたいです!!』


『バカが、エサで釣られやがった。』


『アレだよ、部長権限!
一回、使ってみたかったんだ。』


『誰か、この子を黙らせて。』


いきなり、剣道場の扉が開く。


「お前ら、ちゃんと話し合っ……。
何隠した。」


歳三の眉間に、皺が何本か増える。


『なっ、何も隠してなかとよ。』


「俺を騙し通せると思ってんのか。
言ってみろ。」


『そんな……。
あっ、そういうことね。
可愛い彼女の嘘くらい、余裕でわかっちゃうくらい、惚気て……。』


「トランプか。」


『ぎゃあああ!
いつの間に!!』


いつの間にか避難していた蓮以外は、歳三に言う。


『蓮が神経衰弱してたんだよ。』


『私達は知りません。』


『悪いのは、蓮じゃ。』


『裏切り者ぉ〜。』


歳三はため息を吐くと、トランプをポケットにしまう。


「とりあえず、没収だ。」


『けちー、いけずー。』


歳三は、地面に置かれた紙を読む。


「何だ、これは。」


『えっ……。』


「こんなのが、どうやったら剣道の練習になるんだ!」


慌てる蓮に、椿が助け船を出す。


『体力作りになりますよ。』


「そうだぜ、なあ!」


「はっ、はい。
皆で、合宿するんです!!」


『『「「合宿!?」」』』


「何で、お前らが驚いてんだよ。」


せやから、作戦会議をしよう!
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