薄桜学園3年Z組

□これから、運動場に集合
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全校集会。
この学校の二人の校長が、壇上に立つ。

無論、3Zは夢と現つの狭間だ。


「というわけで、体育祭が開催される。
皆、最善を尽くして、頑張ってくれ。」


近藤さんが、いつもの朗らかな笑みで言う。
それに続いて、バカ校長が爆弾を落とした。


「最上位のクラスには、褒美を用意しておる。
だが、最下位には罰として、最後のフォークダンスの焚き火をやってもらうぞ。
片付けも込みで。」


その言葉に3Zは凍りつく。
バカ校長が、完全に3Zの列を見ながら言うからだ。


「特に、クラス全員で行う大縄の得点は高くなってる。
皆、頑張ってくれよ。」


「それでは、各クラスごとに教室へ帰ってください。」


周りが立ち上がる中、3Zは動かない。
そして、額に汗が滲んでいた。


――――――――――――


『てめーらぁ!
今日から毎日練習じゃー!!』


「「「「うおおお!!」」」」


「絶対に、焚き火係は阻止しましょう!」


「「「「うおおお!!」」」」


『嘗められっぱなしの日々は、おさらばじゃあ!!
気合いいれてくぞぉ!!』


「「「「うおおお!!」」」」


3Zは運動場に並ぶ。
ちなみに、現在は放課後だ。


『まずは、大縄の練習じゃー!!』


「いっ、いきます!
いっせーのーで!!」


「「「「いーち!」」」」


あの3Zが、こういう時だけ上手くいくわけもない。


「早すぎんだろ!!」


歳三の鋭いツッコミも入る。


『と、とりあえず。
皆、落ち着くんだ。
心を一つに、ネバーギブアップ!』


「いっせーのーで!」


しかし、飛ぶ前にひっかかった。


それから、練習すること一時間。


「「「「ごーっ!ろーくっ!なーっ!」」」」


平助が転ける。


「いってー。」


「おい〜、平助〜。」


「もっと、ちゃんとやれよ〜。」


「いや、あれは回してる総司のせいだろ!
どんどん早くなってくし!!」


「何のことだか、ねえ?」


「そうでさァ。
気のせいでさァ。」


縄を持ちながら、W沖田が笑う。


「おい。
絶対に、人選間違ってんだろ。」


『この方が面白くて良いかと。』


「交代だ。
左之、新八……って、何やってんだ!!」


「「二人三脚。」」


「足結びながら、跳ぶんじゃねえ!!」


縄を、左之助と新八に変更して、再チャレンジする。


「「「「いーち!にーい!…………きゅーう!!」」」」


『んぎゃっ!』


蓮が転けて、地面に転がる。


「やはり、土方さんの言う通りだったな。」


「「てか、最初からこうしとけよ。」」


ぼそりと呟いたW土方に、泥団子が投げられる。


「「総司[総悟]!!」」


「「玉入れの練習〜。」」


「「お前ら〜!!」」


W沖田をW土方が追いかけ、練習は進まない。


「どっ、どうしましょう。」


『諦めなさい。
どうせ、もう進まないわ。』


『あと、三日はあるしな。』


『残りは、無駄に過ごしてしまったのじゃが……。』


『てか、銀兄ぃ達は?
晋兄ぃは来なさそうだからいいけど……。』


『『『あ……。』』』


兄'Sは、完全に忘れられていた。


これから、運動場に集合
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