四輪花(銀魂→薄桜鬼トリップ夢)

□Thus it is useless
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土方は蓮とルークを支えながら歩き、蘭と風間がその後に続く。


『千景、大丈夫か?』


「問題ない。
我ら鬼は、貴様ら人間よりも治癒力が……っ。」


『ほら、痛いんじゃねーかっ!』


「貴様が傷口を押すからだろうが!!」


蓮は苦笑いを溢す。


「蓮、大丈夫か?」


『ん?ああ、何とかね。
歳三こそ二人も支えて、重くない?』


「んなもん、どうってことねえよ。
怪我人は黙って、肩貸されてろ。」


『ありがと。』


すると、ルークが横から口を挟む。


「二人の空気を作っているところ、恐縮だが……。
お仲間のようだぞ。」


前方から、沖田を支えた椿と、レーンを引きずる薫がやってくる。


『『椿!!』』


「総司!!」


『心配しなくても、大丈夫ですよ。』


「土方さんも、蓮ちゃん達も過保護なんだから。」


沖田と椿も笑みを浮かべる。


「レーン…。」


「兄貴っ!
すまねぇ、負けちまった。

…でもさ、悔しいけど気持ち良いっていうか。
なんか、不思議なんだ。」


「俺もだ。」


負けたはずの二人にも笑みが浮かぶ。


「ちょっと、そこに当たると痛いんですけどっ!」


『無駄口叩くと、落とすぞ。』


「なっ、誰のせいでっ!!」


向日葵はレイルを背負い、不知火が左之助を支えながら、歩いてくる。


『皆、無事だったんじゃなっ!!』


『向日葵!?
なんで…。』


『もう、私のことを足手まといとは、言わさないきに!』


驚く蓮の肩を、椿と蘭が、諦めろと叩きながらため息を吐く。


『とりあえず、千鶴のところには、斎藤と天霧がいんだろ?』


『速く行くに、越したことはないんじゃないでしょうか?』


「そうだな。
てめえら、行くぞ!」


土方の言葉に、全員が頷き走りだす。


「走りながら聞いていろ。」


ルークが言う。


「シュレイク……あの女鬼の所へ向かった奴だが。
あいつは、一番お前らを憎んでるはずだ。
だから、俺達よりも説得は難しい。」


『『それでも、やってみせるっ!!』』


ルークはふと笑うと言う。

「お前達がやりきると言うなら、協力してやろう。
ただ、叶わなかった場合は、お前達の血を飲み干して、ミイラにしてやる。」


土方と風間以外は、訝しげな顔をする。


『約束って、何?
まさか、変なこと言ってないでしょうね?』


『まあ、何があってもついてくけどねっ!』


「土方、蓮。
そこだっ!」


『「ああ!」』


蓮と土方が、扉を開く。
すると、そこには倒れた天霧と一。
それを庇うように立つ、千鶴の姿があった。
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