四輪花(銀魂→薄桜鬼トリップ夢)

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「ふぅ〜、終わった。」


レーンは、土煙の上がった沖田の方を見る。


「あんまり、いい気分じゃねーな。」


レーンが帰ろうと背を向けた時、レーンの頬をナイフが擦る。


「なっ!?」


レーンが振り返ると、そこには驚いて目が点の沖田と、椿と薫が立っていた。


「椿…?」


『どうかしましたか?』


「僕、死んだの?」


『私が死なせるわけ、ないじゃないですか。』


「はは、そっか。」


椿は目尻に涙をためる。


『離さないって言ったくせに、約束破った。』


「……そうだね。」


『私、引きずるタイプだから。
簡単には諦めれないタイプだから。』


「うん、知ってる。」


『総司さんが他の女の物になるのも、勝手に死んじゃうのもヤダから。
絶対に離さないから、だから……。』


「うん。」


『ホントに、間に合って良かった。
総司さんが、届かない所に行ってなくて…。』


「椿…。」


すると、薫が笑みを浮かべる。


「二人の世界、作らないでくれないかな。
誰のおかげで、助かったと思ってるの?」


『今回だけは、礼を言うわ。
南雲薫。』


「ありがたく受け取っておくよ、高杉椿。」


椿は刀を構える。


『総司さん、そこで見ててください。
すぐに終わらせますから。』


「そういう事。
沖田は、そこで指でも咥えて見てな。
俺達が、アレを倒すとこ。」


それを聞いたレーンはニッと笑う。


「てめぇらに倒せるモンなら、倒してみろよ。」


『ええ、今すぐ倒してやるわ。ガキ。
総司さんを傷つけたこと、絶対に許さない。』





一は片膝をつき、斬られた場所を押さえる。


「そのまま放っておいても、問題は無さそうだが…。
念には念をだな。」


シュレイクが刀を振り上げる。


「さらばだ、斎藤。」


『斎藤さんっ!!』


千鶴が斎藤を庇うようにして、立ちはだかる。
しかし、いつまで経っても、衝撃はこない。


「………。」


千鶴が恐る恐る目を開けると、そこには片手で剣を受け止める天霧がいた。


「天霧さんっ!?」


「遅くなってしまい、申し訳ありません。」


「何故!?」


「風間を追い、私と不知火、南雲薫も助太刀に参りました。」


天霧はシュレイクを睨みつける。


「先程の斬撃、雪村千鶴も殺そうとしていたと見える。
貴方達の目的は、純血の女鬼ではなかったのか?」


「さあな。」


それを聞いた一はスッと立ち上がる。


「斎藤さんっ。」


「大丈夫だ、問題ない。」


一は千鶴を安心させるため微笑むと、天霧の横に立つ。


「その傷では…。」


「いや。
俺は戦わなければならない。
千鶴を傷つけようとした奴に、負けるわけにはいかない。」


「貴方にも、退けない理由があるんですね。」


「ああ。」


シュレイクは、さして気にもせず、剣を肩に乗せる。


「二人だろうが、三人だろうが、負けるつもりはない。
来い。」


次の瞬間、血飛沫が飛んだ。
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