四輪花(銀魂→薄桜鬼トリップ夢)

□In such a place
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「というわけで、誰か島原に潜入してくれ。」


いつもの定例会議にて。
土方が監察方の調査報告を受けて、いつものように命令を下す。

しかし、幹部一同の反応は尋常じゃなかった。


「またかよ、土方さん。」


「また、ガセだったらアレばらまきますよ。」


「ってことは、また千鶴がやんのか?」


話はどんどん進んでいくが、トリップ四人組はついていけない。


『島原ってのは、新ぱっつぁんと平助が飲みに行くとこだろ?』


『そんな所に、千鶴殿だけ行かすのは、許しません。』


「でも…女じゃな……。」


「「「あーっ!!!」」」


「女だな、腕っぷしの強い。」






『花町なんて、聞いてねぇ!!』


『あははは。』


島原の一角にある角屋。
ここに、千鶴の友人の知り合いが働いていて、潜入させてくれたのだが。


『ちょっ、俺バレたら不味い!』


「化粧すれば、大丈夫ですよ。」


『なぜ、千鶴殿もいるんでしょう?』


『さあ?』


「それより、蓮は来て良かったの!?」


『面白そうな事に、首突っ込まんで、どうする!
あ…でも、マジで着んの?』


各自、自身の前に置かれている派手な着物を見つめる。


『千鶴、早っ!!』


『やる気満々だな…。』


「そっ、そんなことないよっ。」


しかし、顔が赤く否定になってない。


『独り身はつらいな。』


『ホントにね。』


蓮と蘭は、何とも言えない空気になる。


「椿さん、綺麗ですっ!」


『そ…そう?』


椿は翠色の着物に、身を包んでいる。


『『真剣に、着たくなくなってきたかも…。』』


「向日葵さん、可愛らしくあらしゃります。」


角屋の芸者、君菊が向日葵に言う。
向日葵は桃色の着物だ。


『『ますます着れねー。』』


「さて、次はお二人さんどすな。」


『っ、や。俺らは…な。』


『そうそっ、私らは…ね。』


「蓮、逃がさないよ。」


『千づ…!?』


『俺、おと…。』


『君菊さんと千鶴には、バラしておいたから、思う存分やられてきなさい。』


『椿!!』


暴れる間もなく、着せ替え人形のように着物を着させられる。


「完成どすえ。」


『すっごい、恥ずかしい。』


『女の格好なんて、何年ぶりだろ。』


蓮は紫の、蘭は山吹色の着物を着ている。


「はんなりどす。
これなら、即座敷に行けますえ。」


五人は作戦会議に入る。


『全員バラバラで座敷行って、各自情報を掴んでくるか。』


『千鶴、私と行くか?』


「一人で大丈夫です。
斎藤さんも、途中から来てくれるから。」


『無茶しないようにね。』


「うん。」


こうして、島原での諜報活動が始まった。
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