四輪花(銀魂→薄桜鬼トリップ夢)

□Best violence
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『ひゃあー!!』


朝、一同は悲鳴によって目覚めた。


『椿!?』


「どうした!」


最初に駆けつけたのは、向日葵と左之助だった。


『椿?』


続いてやってきたのは、蘭。


『あり、お取り込み中?』


沖田の部屋を覗いた三人は、何とも言えない表情で立ち去っていく。


『はぁはぁ…。蘭!椿は?』


『帰るぞ。』


『えっ?』


慌ててやってきた蓮を、蘭は土方の所へ引き渡しに行った。






朝餉の時間、幹部一同の空気は暗かった。

理由は、沖田の左頬が真っ赤に染まっていることと、土方の眉間の皺が増えているからだ。


『(それで、蓮が土方んとこ行くのに、渋ってたんだな…。)』


『(蓮は土方さんと離れて座っとるし…。
椿は沖田さん睨んどるけんのぉ…。
空気が重くて、耐えれん…。)』


そんな中、勝手場の方から、食事が運ばれてくる。


「さぁ、たーんと食いな!」


左之と新八、平助が朝餉を運んでくる。


『ありがとうな!』


『ありがとうございます。』


すると、蓮が平助の後ろから入ってきた人物を指差す。


『あれ、誰?』


『失礼でしょっ。』


『いてっ!』


頭をハリセンで叩かれた蓮に、入ってきた少年は慌てて言う。


「だっ、大丈夫ですか!?」


『ああ。んで、君は…?』


「あっ、私は新選組に居候させてもらっている【雪村 千鶴】と言います。」


『私は【坂田 蓮】。
よろしくな!』


「こっ、こちらこそ…よろしくお願いします!!」


『千鶴ちゃん、可愛すぎだろ!』


「ふぇっ!」


蓮は千鶴に抱きつく。
直後、蓮の頭がハリセンで叩かれる。


『ってー、容赦ねーな。椿。』


『バカ、飯ぐらい静かに食べなさい。』


土方が念を押すように続ける。


「千鶴は男として居てもらっている。」


『あー、了解でーす!
幹部の前以外では、黙っておきまーす!』


「本当に分かってんのか?」


土方の眉間の皺が増えている間に、蘭が千鶴の手を取る。


『俺は【桂 蘭】よろしくな。』


『私は【坂本 向日葵】です。』


『【高杉 椿】。』


「皆さん、よろしくお願いします!」


千鶴は気軽に話せる、同世代の少女達の登場に、満面の笑みを浮かべた。
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