四輪花(銀魂→薄桜鬼トリップ夢)

□Absolute condition
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『椿っ!!』


『蓮!!』


船の甲板で、二人の少女が向き合う。


『やめるんじゃ!蓮、椿!!』


『危ねぇ!向日葵!!』


横で見ていた、二人の少女も駆け出す。


『江戸を火の海になんて、させるもんか!!』


『止めれるものなら、止めて見せな。』


木刀と刀が交差する。


『死ね、蓮!』


『だまれっ…。』


銀髪の少女と紫がかった長髪の少女が間合いをとる。


『これで…。』


『最後だぁー!!』


二人の少女の得物が双方を貫く寸前、大規模な爆発が起こる。

もちろん、近づいて来ていたポニーテールの茶髪の少女と、黒い短髪の少女も巻き込まれる。


「蓮!!」


遠くで兄の声が聞こえた気がした。






『あれ…。』


目覚めると、山の中にいた。


『私がいたのって、海…。
ってか、あの爆発で死んだんじゃ!?』


蓮が上体を起こすと、周りに椿と蘭、向日葵が座っている。



『おまっ…椿。
どの面さげて、ここにいんだよ!』


『蓮、ストップ。
今は、喧嘩してる場合じゃねぇよ。』


『そうじゃき…。
ちょっと、こっちに来るんじゃ。』


向日葵に袖を引っ張られ少し歩くと、森が開ける。
そこには、町があった。


『良かった…。
山ん中で、餓死するとこかと思った。』


『違うよ。』


『何が?
…あっ、若い姉ちゃんの着物が長いな。
まさか、結構な田舎に来ちまったとか…?』


『バカ。
天人がいないのよ。』


椿の言葉にハッとする。


『……え?』


『空に、船も飛んでねぇ。』


『なんか、違う世界にでも、来た気分じゃ…。』


『違う世界って…?』


蓮は気づく。


『そう言えば、私の木刀は?』


『蓮の木刀も、わしの銃も、椿と蘭の刀も、無くなってもーた。』


『はぁ?マジでか。』


『爆発でぶっ飛ばされたんだろ?』


『………。』


しばしの沈黙が訪れる。


『なぁ。
とりあえず、ここにいてもアレだし、歩かない?』


『そうだな、俺は賛成。』


『わしもじゃ。』


『構わないわよ。』


四人は歩を進め始めた。
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