光陰の弾道(NARUTO・サスケオチ)

□軌道十一 約束!!
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水しぶきが上がる。


「ふがぁばば、ぶごひぇ!!!」


川から飛び上がった魚を、サスケがクナイで木に差す。


「もっと暴れろ!
保存用にも、とっておきたい…。
4匹じゃ足りん!
あと3回だ、ウスラトンカチ。」


「これってば、スッゲーしんでーんだぞ!!
てーか、代われ!!」


すると、サクラが叫ぶ。


「サスケくーん!
火の用意ができたわよー!豪火球お願ーい!」


『時間ないし、私もナルトと入ってこよっかな。』


「…とりあえず、4匹でいいか…。
アズサ、脱ぐの止めろ。」


「ちょっとまて、コラ!!」

四人は焚き火を囲み、話を始める。


「【第二の試験】…始まって、もう4日目の昼だな。」


「うん。」


「第二の試験開始が、昼の14時30分頃だった。
時間で言うと、あと…25・26時間しかないな…。」


「もう、すでに何チームも合格してるかも…。
そうなると…。」


『さて、巻物は何個残っているのか?
これは、そろそろ本腰入れないとな。』


「あー、早く!早く!
焼っけねっかなぁ〜。」


サスケは巻物を取り出す。


『まあ、心配しなくても成るようになるって!』


しかし、空気は重い。
ナルトだけが能天気に食べている。


「……………もしかしたら………もう…天の巻物は、無いのかも…。」


『あり得るね。』


「………どういうことだ。サクラ、アズサ…。」


「だって、この第二の試験…。
期限の5日間のうち、4日経っちゃってるってことは…。
試験のトータル時間の8割は、もう過ぎちゃってるってことだし…。

参加人数78人・28人チーム…。
【天】【地】13本ずつしかない巻物…。
ただでさえ、合格は最大13チームでしょ。」


『ついでに、大蛇丸のヤローに燃やされた【天の書】と、食われた【地の書】。』


「………ということは………。」


「すでに、その時点で……。
合格チームが、1チーム減ったことになるわ…。」


『それに、それ以外の巻物が、アイツみたいな狂った奴がウヨウヨいたら…。
全部が全部、あるとは限らない。』


「木ノ葉の連中と分かれて……傷の治癒に2日間、あてたからな…。
これからは、行動距離をのばさなきゃならん…。

いずれにしても………。
次の敵が…ラストチャンスだな!!」


サスケが立ち上がる。


「飲み水を、くんでくる…。」


『私も、手伝うよ。』


二人は森の中に入っていく。

しばらくすると、サスケが立ち止まった。


「お前、大丈夫か?」


『何が?』


「………チャクラ、練れるのかって聞いた方がいいか?」


『………気づいてたんだ。』


「何年、一緒にいると思ってる。」


アズサは笑う。


『たーしかにね。

あのオカマに腕を噛まれてから、チャクラが練れないのは事実だよ。』


「………無理しないでくれ。」


サスケは小さく呟く。


「俺は、お前に傷ついて欲しくない。」


『サスケ…。

じゃあ、私からも。
あの痣の力に頼らないって、私と約束して。』


アズサは右手を出して、小指を立てる。


「ああ。」


サスケも同じように右手を出す。


『針千本じゃすまないから、弾万発だから。』


「お前が言うと、しゃれにならねぇな。」


二人は笑い合う。


「中忍試験が終わったら、話したいことがある。」


『奇遇だね、私もだ。』


「フッ……帰るか。」


『そだね。』


二人はナルト達の所へ向かった。
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