光陰の弾道(NARUTO・サスケオチ)

□軌道九 第二の試験!!
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第一の試験合格者が集められたのは、演習場の前だった。


「ここが【第二の試験】会場、第44演習場…。
別名…【死の森】よ!!」


7班メンバーもアズサ以外、表情が堅い。


「何か、薄気味悪いところね…。」


「フフ…。
ここが【死の森】と呼ばれる所以。
すぐ実感することになるわ。」


ナルトがアンコのモノマネで、挑発する。


「なーんて、おどしても。
ぜんっぜん、へーき!
怖くないってばよ!」


「そう…君は元気がいいのね。」


次の瞬間、ナルトの頬をクナイがかする。


「アンタみたいな子が、真っ先に死ぬのよねェ。
フフフ…。」


アンコはナルトの頬を伝う血を、笑顔で舐める。


「私の大好きな赤い血、ぶちまいてね


アンコが投げたクナイを、後ろの女が舌で渡す。


「クナイ…お返ししますわ…。」


「わざわざ、ありがと。
でもね…殺気を込めて……私の後ろに立たないで。

早死にしたく、なければね…。」


「いえね…。
赤い血を見ると、ついウズいちゃう性質〔たち〕でして。

…それに、私の大切な髪を切られたんで、興奮しちゃって…。」


「悪かったわね。」


女は仲間の元に帰っていく。


「どうやら、今回は血の気の多い奴が集まったみたいね…。
フフ…楽しみだわ…。」


アンコは紙を取り出す。


「それじゃ、第二の試験を始める前に。
アンタらに、これを配っておくね!
同意書よ。
これに、サインをしてもらうわ。」


「…何だ?」


「…こっから先は、死人も出るから。
それについて、同意をとっとかないとね!
私の責任になっちゃうからさ〜


第二の試験のルールは。
・演習場の中心にある塔を目指し、五日間サバイバルをする。
・合格するには、【天】と【地】の巻物を2つ揃え、3人で塔に行く必要がある。
・途中のギブアップは一切無し。
・巻物の中身は、塔に着くまで見ては行けない。


「説明は以上。
同意書と巻物を交換するから…。
その後、ゲート入口を決めて、一斉スタートよ!

最後にアドバイスを一言。
死ぬな!」


四人も巻物を受け取り、ゲートへ移動する。


『やっと来た!
サバイバルだよ、バトルだよ!!
もう、身体がナマって死にそうだったんだ。』


「アズサ、うかつに動かないでよ!
言っとくけど、チームプレーなんだから!」


『おうよ!』


「これより、中忍選抜第二の試験!開始!!」


ゲートが開く。


「よっしゃあ!!行くぞ!!」


四人は、森の中を少しづつ進んでいく。


「……!!」


「……!!」


「………今の、人の悲鳴よね!?」


『うわぁ、楽しそ!』


「どこがよ!
…な…なんか、緊張してきた……。」


「ど…どーってことねーってばよ、サクラちゃん!」


ナルトは固まって、三人に背を向ける。


「…オレってば。ちっと、しょんべん…。」


「レディの前で、何さらそうとしてんのよ!!
草陰、行きなさいよ。バカ!!」


「テー!!」


ナルトはしぶしぶ、サクラの言うとおり草陰に行く。


「あー。すっげー出た〜。
すっきりー!!」


しばらくすると、ナルトが草陰から現れる。

しかし、サスケがナルトを殴り飛ばす。


「サ…サスケ君…。
いくらなんでも、そこまでしなくたって……。」


「な…なにすんだってばよ!!」


「本物のナルトはどこだ!」


『サクラ、よく見な。
色々間違ってるでしょ、アレ。』


「手裏剣のホルスターが、左脚についてる。
あいつは右利きだ。
それに、決定的な違いは、さっきあの試験官につけられた傷跡が、お前にはない…。

てめーは、ナルトより変化がヘタだな。ニセ者ヤロー。」


『変化して近づくなら、もっと相手を観察してやるべきだよね。
基本中の基本だよ。』


変化が解け、雨隠れの男が現れる。


「アンラッキー!バレちゃあ、仕方ねぇ!!
巻物持ってんのは、どいつだ!?」


三人はクナイを持ち、構える。


「こうなったら、実力行使だ!」


サクラの方に向かう男に、アズサがクナイを投げる。
避けた男を、サスケの火遁が襲う。


「サスケー!!」


木の下に、縄でグルグルにされたナルトがいる。


『サスケ!ナルトを。』


サスケは、ナルトの縄をクナイで切る。


「ほら、スキができたァ。
ラッキー!!」


アズサが打ち落とすも、その内のいくつかが、サスケの方に行く。


『まずい!それ、起爆札!!』


「なにっ!」


サスケは爆発に軽く巻き込まれる。


「くっ。」


「これぞラッキー!動くと殺す!
巻物を、おとなしく渡せ!!」


「サスケ君!!」


しかし、背後を取られたにも関わらず、サスケは笑みをこぼす。
それと同時に、男に向かってクナイが投げられる。

男は間一髪で避けるが。


『バーカ。』


ナルトの投げたクナイを、サスケが足に吸着させ投げたのと。
アズサの投げたクナイが行く手を阻む。


「うわぁっ!!」


サスケは飛び上がり、男の懐に入る。
そして、男の腕をクナイで刺す。


「サスケ君…。」


「手荒いが、こうするしかなかった…!
ボケボケすんな!こいつ一人とは限らない…。

いいか!気をぬいたら、本気で殺されるぞ!!」


『ここは戦場だよ。
相手は殺す気で向かってくるんだから。』


男は、その場から逃げていく。


『ま、ハズレだったしね…。』
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