光陰の弾道(NARUTO・サスケオチ)

□軌道六 任務終了!!
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タズナの家の扉が開く。


「おう。今、帰ったか!」


帰ってきたナルトとサスケは、ボロボロだった。


「………なんじゃ、お前ら。
超ドロドロのバテバテじゃな。」


「へへ…二人とも…。
てっぺんまで、登ったぜ…。」


『ど〜しよ〜!
私だけじゃん、出来てないの!!』


カカシは苦笑いをして、ナルトとサスケに指示を出す。


「よし!ナルト、サスケ。
明日からお前らも、タズナさんの護衛につけ。」


「押忍!!」


『せんせー!』


アズサは手を挙げる。


『変わりに修行に行っちゃ、ダメですか?』


「却下。

そろそろ、あちらさんも出てくる時期って、アズサなら分かってるよね?
今は、少しでも戦力が欲しい。」


『はぁ〜、しょうがないな。』


タズナは笑顔を浮かべる。


「フー。
ワシも、今日は橋づくりでドロドロのバテバテじゃ。
なんせ、もう少しで橋も完成じゃからな。」


「ナルト君も父さんも、あまり無茶しないでね!」


『特にナルト。
せっかく修行したのに、ここでバテたら、元も子もないよ。』


「うー。」


「うむ。」


すると、イナリの体が震えだす。


「何だァ?」


イナリは立ち上がると、涙を流しながら、ナルトに叫んだ。


「なんで、そんなになるまで、必死に頑張るんだよ!!
修行なんかしたって、ガトーの手下には、敵[かな]いっこないんだよ!

いくらカッコイイこと言って、努力したって。
本当に強いヤツの前じゃ、弱いヤツはやられちゃうんだ!」


その言葉に、周りは絶句する。


「うるせーなァ。
お前とは、違うんだってばよ。」


「お前みてると、ムカツクんだ!
この国のこと、何も知らないくせに、出しゃばりやがって!

お前に、ボクの何が分かるんだ!
つらいことなんか、何も知らないで。
いつも楽しそうに、ヘラヘラやってる、お前とは違うんだよォ!」


そこで、ナルトの堪忍袋の尾が切れた。


「……だから……。
悲劇の主人公気取って、ピーピー泣いてりゃいいってか……。

お前みたいなバカは、ずっと泣いてろ!
泣き虫ヤローが!!」


ナルトは席を立ち、背を向ける。


「ナルト!
アンタ、ちょっと言い過ぎよ!」


「フン!」


アズサは静かに口を開いた。


『確かに、ナルトは言い過ぎかもね…。』


「ほら、やっぱ……。」


『でも、私は否定しないよ。』


「ちょっ…アズサ…?」


『イナリ君も、思い当たる節があるんでしょ?
だから、言い返さないんだよね。

変わるなら、間に合わなくなる前に……ね。』


そして、不穏な空気のまま、夕食を終えた。





次の日。
いくら揺さ振っても、ナルトは一向に目を覚まさない。

ナルトを残して、アズサ達は出発する。


「じゃ!
ナルトを、よろしくお願いします。

限界まで、体使っちゃってるから…。
今日はもう、動けないと思いますんで。」


「じゃ!
超、行ってくる。」


『いってきまーす!!』


「ハイ。」


そして、五人は橋へ向かった。
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