光陰の弾道(NARUTO・サスケオチ)

□軌道四 VS桃地再不斬!!
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アズサ達、七班のメンバーとタズナは、波の国へ船を使い、海を渡って行く。


「すごい霧ね。前が見えない!」


「そろそろ、橋が見える。
その橋沿いに行くと、波の国がある。」


船を漕いでくれているおじさんの言葉通り、目の前に大きな橋が現れる。


「うひょう!でけェー!!」


「コ…コラ!静かにしてくれ!
この霧に隠れて船出してんだ、エンジン切って手こぎでな。
ガトーに見つかったら、大変なことになる。」


すると、次第に陸が見えてくる。


『あれが、波の国…。』


「ああ、もうすぐ国に着くぞ。

タズナ…。
どうやら、ここまでは気付かれてないようだが……。
…念のため、マングローブのある街水道を隠れながら、陸に上がるルートを通る。」


「すまん。」


船はトンネルのようなものを潜る。
トンネルの先には街があった。


「アハー、へー。」


船は乗り場に着き、一行は降りる。


『おじさん、ありがとね。』


「オレはここまでだ。
それじゃあな、気ィつけろ。」


「ああ、超悪かったな。」


おじさんが去るのを見て、タズナは口を開く。


「よーしィ!
ワシを家まで無事、送り届けてくれよ。」


「はいはい。」


『せんせー、やりたくないオーラが出てるよ。』


「アズサは、最初よりやる気がでてるじゃない。」


『やる気ってか、許せないだけだよ。
ここに来て、ホントに困ってんだって、改めて感じたから…。』


カカシは真剣な口調で言う。


「もし、戦闘に入ったとしても、この間の術は使うな。
あれ、相当なチャクラを使うだろ?」


『んー。
まあ、努力します。』


すると、目の前でナルトが草むらに手裏剣を投げる。


『「「「「…………。」」」」』


「フ…なんだ、ネズミか。」


「って、何かっこつけてんの!!
そんなとこ、始めから何もいやしないわよ!」


「コ…コラ!
たのむから、お前がやたらめったら、手裏剣使うな…。
マジでアブナイ!!」


『ナルト、さいこー!
カカシせんせーに、んな顔させれんの、ナルトだけだよ。』


「こら!チビ!!
まぎらわしいこと、すんじゃねェ!!!」


ナルトは辺りを見回すと、再び手裏剣を投げる。


「そこかァー!!!」


「だから、やめろー!!」


「ぐがァ!!
ホ…ホントに誰かがこっちを、ずっと狙ってたんだってばよ。」


「はい、ウソ!」


ナルトの手裏剣の餌食になってたのは、ウサギだった。


「ナルト!なんてことすんのよォ!」


「なんだ…ウサギか!」


『よかったー、当たんなくて…。』


その時、カカシが声を荒げる。


「全員ふせろ!!」


伏せたアズサ達の頭上を、回転した刀が通り抜ける。
そして、そのまま刀は木に刺さる。

その刀の上に降り立ったのは、顔に包帯を巻いた男だった。


「へー、こりゃこりゃ。
霧隠れの抜け忍、【桃地再不斬】君じゃないですか。」


飛び出そうとしたナルトをカカシが制する。


「邪魔だ。
下がってろ、お前ら。
こいつは、さっきの奴らとはケタが違う。」


カカシは額当てに手をかける。


「写輪眼のカカシと見受ける…。
………悪いが、じじいを渡してもらおうか。」


【写輪眼】という言葉に、サスケとアズサは過剰に反応する。


「卍の陣だ。タズナさんを守れ…。
お前達は戦いに加わるな。
それが、ここでのチームワークだ。」


カカシは額当てで隠していた左目を、露にする。


「……再不斬、まずは…。」


「あ!」


「オレと戦え。」


カカシの左目は真っ赤に染まっていた。


『あの目、イタチと同じだ…。』


「ほー。
噂に聞く写輪眼を、早速見れるとは…。
光栄だね。」


ナルトがカカシに聞く。


「さっきから、シャリンガン、シャリンガンって…。
何だ、それ?」


それに答えたのはサスケだった。


「…写輪眼。
いわゆる憧術使いは。
すべての幻・体・忍術を瞬時に見通し、はねかえしてしまう眼力を持つという…。

写輪眼とは、その憧術使いが特有に備えもつ瞳の種類の一つ…。
…しかし、写輪眼の持つ能力は、それだけじゃない。」


「え?」


「クク…御名答。
ただ、それだけじゃない。
それ以上に怖いのは、その目で相手の技を見極め、コピーしてしまうことだ。

オレ様が、霧隠れの暗殺部隊にいた頃。
携帯していた【手配帳】に、お前の情報が乗ってたぜ。
それには、こうも記されてた。
千以上の術をコピーした男…【コピー忍者のカカシ】。」


サスケとアズサは目を見合わせる。


『なんで、カカシせんせーがアレ持ってんの?』


「オレが聞きたい。」


再不斬はタズナに目をやる。


「さてと……お話は、これぐらいにしとこーぜ。
オレは、そこのじじいを、さっさと殺んなくちゃならねェ。」


アズサ達も、陣を組んで備える。


『ヤベェ、ぞくぞくしてきた。』


「それは、お前だけだ。」


再不斬はカカシを見下ろす。


「つっても…カカシ!
お前を倒さなきゃならねェーようだな。」


再不斬は木から刀を抜くと、一瞬で池の上に移動する。


「あそこだ!!」


「しかも、水の上!?」


再不斬の姿が消えてゆく。

「忍法…霧隠れの術。」
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