光陰の弾道(NARUTO・サスケオチ)

□軌道一 4人1組!!
1ページ/4ページ



夕霧 アズサの朝はのんびりしている。
なぜなら、何もする仕事が無いからだ。



『んー!今日から下忍かぁ。』



「アズサ、メシ…。」



『今、行くよ!!』



この異世界に来て、ずいぶん経った。
最初は戸惑う事もたくさんあったが、馴れると早いものだ。



『はよー、サスケ。』



「オウ。」



二人だけで生活を初めてから、サスケの几帳面な性格のおかげで楽にさせてもらっている。



『今日も凝ってるねぇ〜。
もしかして、浮かれてる?』



「んなわけねーだろ。」



『晴れて二人共、下忍だよ。』



「お前は出席日数が少ないから、危うかったけどな。」



『いや〜、結果オーライだよ。
試験本番は5人出したし。
ってか、私って天才?』



「バカか。
早く食わねーと、遅刻するぞ。」



『遅刻なんて、いつもの事だけどね。
まぁ。せっかくだし、サスケと行こっかなぁ。』



アズサはイスを立つ。



『どーする?行く?』



「しゃーねーな。」



『ホントは一緒に行きたいんでしょ。
もうっ!とぼけちゃって!!』



「(昔は可愛かったのにな…。
なんで、こんな性格になっちまったんだ。)」



二人は昼食を手に取り、家を出た。








『はよー、皆の衆!』



アズサは元気よく扉を開ける。
その後ろから、黙ってサスケが教室に入った。



「おい、何でアズサがいるんだ?」



近づいてきたのは、赤丸を乗せたキバとシカマル、チョウジだった。
後ろにはヒナタもいる。



『だって合格したもーん。』



「お前、あんだけサボって良く下忍になれたな。」



「よかったな、アズサ。」



『ありがとな、チョウジ。
そう言ってくれたの、チョウジだけなんだよ…。』



「めんどくせー。」



急にアズサの体が傾く。



「行くぞ。」



話していたアズサの腕を、サスケが引っ張ったのだ。



『お、おう。
じゃー、また後でな。』



「じゃーな。」



「またねー。」



サスケはそのまま、真ん中の二列目に座り、自分の隣を叩く。



『はぁ、サスケ。
あんた、私なんかじゃなくて、彼女とか可愛い女の子とか隣に座らした方がいいよ。
なんか私が彼女みたいで、ファンの皆さんに申し訳ない。』



「知るか。」



そう言いながらも、アズサはサスケの隣に座る。

すると、隣が騒がしくなる。
そこには、桜色の髪を綺麗に伸ばした少女、サクラがいた。



『あっ、サクラ!はよー。』



「アズサ、おはよー。」



「なんだよ!」



「てめーこそ、なんだよ!」



サスケと、反対側に座るオレンジの髪の子が睨み合う。
それを止めたのは、サクラだった。



「サスケくゥん
隣り、いい!?」



『おう、いいぞ!』



「………はぁ。」



サスケはため息をつく。



「(にじり寄ってくるなら、アズサに来て欲しいんだが…。)」



サスケはアズサに視線を移すが、ニヤニヤしながらサスケとサクラをみるだけだった。

サスケが二度目のため息を吐くと、目の前にオレンジの少年が移動していた。



『おーっ!
オレンジ君、ガンバっ!』



「てめェー、ナルト!
サスケ君にガンたれてんじゃないわよ!!」



「どけ!」



「フン。」



サスケとナルトと呼ばれた少年のにらみ合いは、激しくなる。



「サスケ君、そんな奴やっちゃいな…。」



アズサ以外の女子はサスケを応援する。


その時。



「えー、うっそー!!」



「え?」



『わおっ!』



「あ!…わりィ!」



「え…え…。」



前に座っていた少年の腕が当たり、ナルトが前に倒れる。
当然、その前にはサスケがいて…。



『あーあー、やっちゃった。』



激しい効果音と共に、二人の唇が重なる。

サクラがそれを見て、凄い顔になっているのは、仕方ないだろう。



『まさか、ファーストキスを男の子に奪われるとは…。
予想外だったなぁ、残念。』



「てめ…ナルト!殺すぞ!!
アズサも笑うな!!」



「ぐぉおォォ、口が腐るゥウ〜!!!」



ナルトが女子にコテンパンにされる様を見ながら、アズサはサスケにハンカチを貸す。



『あぁー、写メっときゃ良かった。』



「しゃめ?
それより、てめー。笑いすぎだ。」



結局、アズサの頭にも鉄拳が落ちた。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ