光陰の弾道(NARUTO・サスケオチ)

□プロローグ 巫女降臨!!
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『(この世界は、何で飽きれるほど退屈なんだろう。)』



アズサは学校の帰り道をのんびりと歩いていた。
片手は愛銃のモデルガンを遊ばせている。



『この世界なんて、あっても無くても変わんないじゃない。

ぶっ壊すか、変えるかって言われたら、どっちも面倒だし。
どーせ、私以外の誰かがやって、成功するわけないし…。』



アズサは空を見上げ思う。



『(いっそ、遠くの知らない世界にでも、行ってみたい。)』



アズサは三歳で親を亡くした。
それからは親戚をたらい回しにされ、今に至る。

そのため、性格はひねくれて、友達もいない。
この歳で、一人で生活するために、料理から家事全般もこなせるようになった。
勉強も、図書館で暇潰しをしていたら、知識が増えた。
そのため、大人より頭の回転が早くなっていたのだ。


しかし、親戚は気味が悪い等と言って、またアズサをたらい回しにする。



『早く、誰か私を…。』



呟いた、その時。



『ふぇっ!!』



アズサの体が下に落ちていく。
蓋の外れたマンホールの中に落ちたようだ。



『あぁ、ははは。
私、死ぬのか。
この愛銃とも、おさらばだな。
他はどーでもいいや。
さよなら…。』



目をつぶり、衝撃を待つ。

しかし、きたのは優しい人の腕の温もりだった。



『えっ!?』



目を開くと、同い年ぐらいの少年が、私に潰されていた。



「だ…大丈夫か、サスケ。」



「大丈夫…かな?」



駆け寄ってきたのは、少年を大きくしたような青年。
多分、兄弟なのだろう。



「…他里の忍か?
とりあえず、離れろ。サスケ。」



「ちっ…違うと思う。
空が光って、何かが落ちてきたのが見えたんだ。
それで、受け止めたら…。」



『他里?忍?って何が?
テーマパーク…って訳じゃ無さそうだし…。』



アズサは兄の方に聞く。



『とりあえず、ここどこ?』



「火の国、木の葉隠れの里だが…。」



『えっ!日本だよね、よね!?』



「日本…?何だ、それは?」



アズサは失望したように、下を向く。
それに、サスケと呼ばれた少年は心配そうに言う。



「どうしたの?大じょ…。」



『っしゃ〜!!』



いきなり、アズサが飛び上がったため、サスケは尻餅をつく。



『やった〜!あの、退屈で腐ってて何もない世界から出れた!!
願っていれば、必ず奇跡は起こるって本当なんだ!』



一人喜ぶアズサに二人は少し…というよりもドン引きだ。



「と…とりあえず、どこから来た。」



『日本。』



「………。」



『多分、違う世界だと思う。』



「………仕方ない。
火影様の所に行って、指示を仰ごう。」



アズサは聞く。



『信じてくれたの?』



「信じきった訳では無いが、嘘には聞こえない。」



『そら、どーも。』



アズサの下から這い出たサスケは、アズサに聞く。



「名前は?」



『名前?なんで?』



「名前呼ばなきゃ、何て呼ぶんだよ。」



『名前なんて、長いこと呼ばれてないな…。
アズサだよ。夕霧 アズサ。』



「アズサだね!
オレはサスケ。うちは サスケ。
あっ、あの人はオレの兄さんで…。」



「うちは イタチだ。」



『よろしく!』



イタチはアズサを横抱きにした。



『え?何すんのさ。』



「この方が早い。」



「兄さん、ズルいよ!!」



そのまま、里の中心部まで駆けていった。
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