光陰の弾道(NARUTO・サスケオチ)

□軌道十七 暁!!
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あの告白から、少し。
関係は恋人に昇格したのだろうが、一向に進展はなく、お互い、修業の日々だった。


『ふんっ、ふっふ〜


アズサが鼻歌を歌いながら、一楽の前を通る。
すると、声がかかった。


「アズサ!アズサ!!」


『ナルト?
どうしたの?』


「ラーメン、食べるんだってばよっ!」


『あっ、じゃあ私も食べようかな。』


アズサはラーメンを注文する。


「アズサってば、ホントにサスケと付き合ってんの?
止めといたほうが、いいってばよ!」


『いや……。
何か、付き合ってる実感、しないんだよね。
それで何か、変わるわけじゃないし。

家族から恋人になったみたいでさ……。
なんか、逆に難しいっていうか……。』


ナルトの前に、ラーメンが置かれる。


「いっただっきまーす!」


『どうぞ、どうぞ。』


ナルトがラーメンをすすり始めると、暖簾を白髪の男がくぐる。


「聞いた通り来てみりゃ…本当にラーメンばっか、食っとるようじゃのォ…。」


「バァ!
ベボゼンニン!」


『知り合い?』


「初めましてだのォ。」


「えっ、エロ仙人!
アズサには、手ェ出すなよ!!」


「ワシはガキに興味はない。」


アズサは、ナルトに尋ねる。


『この人、誰?』


「エロ仙人だってばよ。」


『そうじゃなくて。』


エロ仙人が、途切るように言う。


「ラーメン食べたら、少し付き合え。」


――――――――――――


二人はエロ仙人と歩く。


「えーっ!!
なんで!なんで!
なんで、オレがエロ仙人といっしょに、取材旅行なんかしなきゃなんねーんだってばよ!」


「ただの、取材旅行じゃあねーのォ。
取材したい女がいて、そいつを探さにゃならん。」


ナルトはふてくされたように言う。


「オレは、ちんたらそんなエロ取材に付き合ってるヒマはねーの!!

修行しなきゃなんねーんだから…。
カカシ先生に、色々教えてもらうんだってば。
千鳥とか!!」


「イヤ…んー…。
あの技は、お前にはムリだと思うのォ…。」


『私は行ってみたいけどな。』


エロ仙人は、アズサが食いついたのに、気を良くする。


「それよりのォ。
その女、すっごい美人だぞ…。
会いたいだろ!」


「エロ仙人なんかに、言いくるめられるよーな、ガキじゃないってばよ。オレは!
とにかく、ヤダ!!

アズサも、ダメだってばよ。
ついてったら、何されるか分かんねー。」


「はー…千鳥より凄い術……知ってんたけどなァ……。
仕方ない。
サスケを連れてこっかのォ〜。」


「やっぱ行く!!」


ナルトは全力疾走で家へ向かって、走っていく。


「オレってば、今すぐ家帰って、荷物まとめてくっから…。
エロ仙人とアズサは、そこ動かないでよ〜!!」


「…クク…まったく……かわいいガキじゃのォ……。」


『ナルトらしいなぁ……。』


そして、5分もしない内に、ナルトは帰ってきた。


「出ぱ〜つ!!!
ううっ……。」


「気合入りすぎだのォ、お前……。
山にこもって、修行すんじゃないんだぞ……。」


『あはは……荷物、手伝おうか?
まあ、次の町までだけどね。』


「アズサ、一緒に行かねーの?」


『サスケのご飯、作らなきゃだし。
洗濯物もしなきゃだし……掃除とかも……。』


「新妻みたいじゃの。」


『いつものことですよ。
まあ、ちょっと遠出して、心配してくれないかなって、下心もあるんですけど。』


そんなこんなで、三人は少し離れた宿場町に向かった。
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