光陰の弾道(NARUTO・サスケオチ)

□軌道十五 本選!!
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本選の会場では、サスケと我愛羅の試合を残すところとなる。


「次の試合はまだかー!」


観客も待ち詫びており、野次が飛ぶ。

そんな中、アズサが会場に駆け込んできた。


『はぁ……はぁ……。
ナルト、シカマル。
二人とも、試合は?』


「もう、とっくに終わってるってばよ。」


『じゃあ……。』


「あとは、サスケの試合だけだぜ。
っつか、一緒じゃなかったのかよ。」


『うん。
まだ、修行してたよ。』


「おいおい……。」


アズサは会場を見渡す。


『サスケを何だと思ってんだ。
てめーらの玩具じゃ、ねーんだよ。
って、カンジだね。

まあ、おかげで試合が延びてるみたいで、助かったけど。』


アズサは観戦席から、下の会場に飛び降りる。


『ナルト。
サスケが来るまで、やってようか。』


「アズサ。
なんで、オレが勝ったって知ってるんだってばよ!?」


『だって、ネジの姿がないし。
ナルト、ピンピンしてるもん。』


アズサは審判に言う。


『まあ、幕間みたいなもんってことで。』


「自分の試合を、幕間とか言うなよ。」


審判の中忍も苦笑するが、火影とアイコンタクトして、了承をもらう。


「それでは、うずまきナルト対夕霧アズサの試合を始める。
両者前へ。」


――――――――――――


「な……なな……アズサ…………。」


『この試合、何がなんでも勝たなきゃいけなかったんだよね。
ごめん、ナルト。
ナルトの分も、サスケとは私がバトっておくから。』


試合は瞬殺だった。
その早さが、アズサの強さを知らしめる。


『これで、少しは時間稼ぎになったかな?』


「いや、あれは時間稼ぎにもなってないだろ。」


シカマルが呆れながら、壁にクナイで縫いつけられた、ナルトを救出する。


『いやー。
ナルトが接近戦タイプで良かったよ。
遠距離の特権だね。』


「アズサに、銃すら抜かせられなかったっすよ。」


アズサはナルトの左頬を掠めるように、銃を撃つ。


『はい、抜いた。』


「「危ねーだろ!!」」


『ちゃんと、コントロールしてんじゃん。』


「今、オレの頬っぺた擦ったのも、計算の内ってか!?」


アズサは苦笑しながら言う。


『ナルトは、窮地に立たされれば、立たされるほど強くなるからな……。
その前に、さくっと倒したかったんだ。
ごめんね。』


「ごめんね、じゃねえってばよ!!」


その時、会場に木の葉が舞う。


「いやー、遅れてすみません…。」


「名は?」


「うちは…サスケ。」
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