空色スパイラル3

□一日局長編
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「「テロ用心〜!!
浪人一匹テロのもとうきびウンコ〜!!
テロ用心〜!」」


愛はパレードで横を歩く総悟に訊ねる。


『このフレーズ、誰が考えたんすか?』


「訊かなくても分かるだろ?
こんなの考えるのは、真選組にはいないでさァ。」


『それもそうか……。』


沖田は周囲を確認して、土方に言う。


「土方さん。
愚民どもが、好奇の目で見てます、ぜっ壁から落ちて死ね土方。」


「余計、イメージが悪くなりそう、だん崖から落ちて死ね沖田。」


「実際テロが起きたら、どーすんでしょ。
刀もねーっての、にえたぎった湯を浴びて死ね土方。」


「もう、俺のしったこっちゃ、ねームーミン沖田殺せ。」


「死ね土方。」


「死ね沖田。」


「死ね沖田。
あっ、間違った土方。」


お通と近藤も、話を弾ませる。

その間に、銀時は馬の下半身から抜け出す。


「俺、ちょっとそこで飲んでくるぜ。」


『えっ!銀時!?
……じゃないっ、誠ちゃん!?』


すると、お通と近藤が更に良い雰囲気になる。


『あれ?新八……。
ああ、もういいや。』


新八は近藤の腕を掴む。


「てめェェェェェェェェェェェ!!
何、お通ちゃんと、いちゃついてんだァ!!」


「ぎゃあああああ!!
まこっちゃんがァァァァ!
まこっちゃんの中に、もう一人のまこっちゃんがァァ!!」


「アレ?さっきまでの、上半身は。」

すると、真選組の三人も誠ちゃんが飲み屋に入っていることに気づく。


「あ〜、やっちゃったな〜。
やっちゃったなー、オイ…。
やっちゃったよ〜。

完全に猪かと思ったものな〜。
やっちゃったな〜。」


「旦那、何があったかしらねーが、やっちゃったもんは、仕方ねーよ。
飲んで、忘れちまいな。」


「俺もさァ、反射的に矢を射ってしまったものな〜。
やっちゃったな〜、オイ。」


「やっちゃったじゃねェェェェ!!」


銀時の頭に、土方の踵落としが入る。


「お前、何してんのォ!?
マスコットだろ。
なんでマスコットが、こんな所で飲んだくれてんだよ。」


「やっちゃったな〜。
まさか、あんな森の中で、人間が出てくるとは思わないものな〜。」


「オイぃぃぃ!!
なんか、恐ろしげな事件の全貌が露に…。」


その時、お通が指差して叫ぶ。


「あ゙っ!!
誠ちゃん!こっち、早く早く。
寺子屋の集団下校!!

チャンスだよ!
子供は純粋だから、イメージを植えつけやすい!
しかも、親の耳に伝わればあっという間に評判が上がる!
子供といえば、カワイイもの…。
誠ちゃんと武姫の出番よ!」


「待てェェェ!!
お前、そいつがどれだけ重たい過去を背負ってるか、わかってるのかァァァ!!」


そして、誠ちゃんは反対向きに馬に入る。


「オイぃぃぃ!!逆っ!
まこっちゃん、それ逆ぅぅ!!」


『あっ、あれじゃ『下半身W』じゃないっすかっ!!』


「仮面ライダーっぽく言ったって、欠片も格好良くないし、むしろ怪物だからね。」


「てか、完全にただの化け物じゃねーか!!」


「あっ、あぶない。
前!そのまま前!」


武姫も銀時を正確にセットすべく、走り始める。


「あっ、ヤバイ!
死体おちた!」


「いい!
死体は、そのままでいい!
置いてけ、余計恐くなるだけだから!!」


すると、武姫は死体を抱える。


「死体はいいって、いってんだろーがァァァァ!!」


そして、奇妙な四人は、集団下校の子供達に突っ込み、自滅する。


「…いってー。
オイ、成功したか?」


「わかんないスよ。
そんなの僕、まっくらなんだから。
死体!どうなの。
成功した、死体?」


「もう、死体のフリはいいっつーの!!」


『いや、聞かなくても【下半身W】じゃ、子供達は逃げちゃうっすよ?』


すると、四人は背後から殺気を感じる。


「オイ、何してんだ?
てめーら。

なんか、おかしーと思ったら、やっぱりてめーらかァァァァ!!
何してんだ、コラァァァァ!」


「違うっ!
あの、違うんですって!
僕らは、お通ちゃんに!」


「うるせェェェ!!
人の邪魔ばっかしやがって、何だァァ!!
何が目的だァァ!?」


「いや、ホントに僕ら、お通ちゃんにィィィィ!!」

その時、お通が連れ去られているとも知らず。
一向は、怒りを真選組にぶつけられていた。


第百一訓 一日局長に気を付けろッテンマイヤーさん
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