光陰の弾道(NARUTO・サスケオチ)

□軌道十一 約束!!
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「くっ…もうダメだ…。」


さすがのナルトも力尽きる。

すると、幻術が溶け三人の雨忍が現れる。


「お前…オレの左肩をやってくれた奴だよな…。
やっと見つけたぜ。

まったく…手間ァ取らせやがって…。
ラッキー…やっと借りを返せるぜ!!」


「袋のネズミだな…。」


「うまくいったわね、ナルト!」


ナルト以外の四人は、雨忍の背後から現れる。


「こ…こいつら、一体!!?
バ…バカな、いつの間に………!?」


「バーカ!!やっと尻尾を出しやがったな、コノヤロー!!」


四人に化けていた分身が消える。


「影分身は、ただのネタの仕込みだってばよ!!
オレ一人で、チーム全員を演じるためのな!」


「ナルトが、影分身を解くと同時に、オレたち4人は隠れさせてもらった。

幻術使いが、逆に騙されたってわけだ。」


『さーて、どこの誰か忘れちゃったけど、逆恨みも程々に。
じゃないと、フルボッコにされちゃうよ。』


ナルトが膝をつく。


「ナルト、お前はチャクラの使い過ぎだ。
後はオレがやる。」


サスケが言った次の瞬間、雨忍三人が殴り飛ばされる。


「そうそう、いつもおいしいとこ、持ってかれてたまるかってばよ!!」


『ナルト!もっと言ってやれ!!』


雨忍達は印を結ぶ。


「なかなか、やるじゃないか…。
だが、オレたちもまだまだ【アンラッキー】ってわけじゃない。

時間もない……。
今度は我々の忍術を見せてやろう!!」


「忍法【朧分身の術】!!」


「……影分身……?」


「いや………ただの分身だ……。
しかし、何か策を練ってるハズだ。
気をつけろ…。」


「フン……ただの分身なら、本体は一人…。
そいつにぶつかるまで、片っ端から、ぶっとばしてやる。」


「バカヤロー、そんな要領の悪い…。」


「だから、出しゃばんなって言ってんだろ!」


ナルトは突っ込んで行く。


『私も行くから、安心して。
……サスケ、無理しないでね。』


ナルトに続き、アズサもクナイを投げる。


「ナルトくん、アズサさん。よせ!」


サスケの苦しむ声が聞こえる。


「うわぁっ!!」


「サスケくん!?」


『サスケ!
まさか、またアレが…!!』


「サスケ君、写輪眼を使うのは、もうやめて!!」


よそ見をしたナルトを、クナイが襲う。


「スキ作っちゃダメでしょ!」


カブトがナルトを庇い、足を負傷してしまった。


「カブトさん………!」


『大丈夫…じゃなさそうだね。』


「ちくしょう!!」


写輪眼を発動させたサスケが、ナルトとアズサに叫ぶ。


「よせ、ナルト!アズサ!
いくら、殴りかかっても…その分身の中に本体はいない……。」


「じゃ、敵はどっから攻撃してくんだってばよ!?
ただの分身じゃ、分身自体が攻撃することは、できねーんだぞ!!」


「それが分かれば、苦労するか!
これが、敵の策だ!!」


サスケは、土の中からカブトの背後に現れる雨忍を見つける。


『カブトさっ…!』


カブトはクナイで切りつけられるが、止めを刺そうとした雨忍の動きが止まる。
その隙に、ナルトは雨忍に体当たりした。


「へっ!“スキ作っちゃダメでしょ”なんだろ!」


『んー、キレイに気絶してるね。』


「フー…。
ありがとう………ナルトくん、助かったよ。」


「オッケーよ!ナルトォ!!」


カブトはサスケの首筋を見る。


「どうしたんだい…それ!?
ケガか…ひどいアザだ…!」


「………何でもない…。」


すると、ナルトが叫ぶ。


「あった!あった!
ホラ、【天の書】だってばよ!!」


「良かった…。」


草むらから、二人組の男が出てくる。


「何だ、お前たちか………。」


「遅いぞ…カブト。」


「ちょっと、ゴタゴタに巻き込まれてな…スマン。」


「でもさ!でもさ!
おかげで巻物も、そろったってばよ!」


「いや、君らの頑張りのお陰だよ。
最後なんか、凄かったよ。ナルトくんは…。」


カブトは笑みを浮かべる。
つられて、ナルトもニカッと笑った。


「ぼくらは、こっちの扉を行くから…。
じゃあ、お互い頑張ろう!」


「うん!」


四人は塔の中に、入っていった。


軌道十一 約束!!
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