夢旅路

 

 

生き返りたいと少女はいいました。するとが現れました。そのとき神は言ったのです。

となってもいいのですか、と。まるで確かめるように。

しかし少女は言いました。ボールに手が届かないのなら、と。そう、己の心を嘲笑うように。

妖精になりたい。と願っていた少女は、鬼となり人々から畏れられた。

悲劇を望んだわけでは、ないのです。

ただ、混ざり合ってしまった世界に、絶望を、孤独を、隠しきれなくなっただけなのです。

少女の行く手は嘆きと共に闇に染まっていった。



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