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□sweet time
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珍しく二日酔いが続いてしまい
僕は正直言ってものすごく
ご機嫌斜めだった。

「トシちゃんっ」

後ろから急に大声が聞こえて
思わずしかめっ面になって
振り返ると・・・

そこには、大好きな彼がいた。

「あ、おはよ・・・」

僕の顔に若干たじろぎながら
わっちが言った。

「おほよ。あ、なんかごめん、
目つき悪かった?」

「うん・・・てか、めちゃくちゃ怖かったぞ」

わっちは屈託のない笑みを浮かべながら僕の頭をわしゃわしゃと乱暴に撫でた。

「えっ、ほんとごめん!ちょっと二日酔い気味で・・・」

その時急に立ちくらみがして、
僕はそのまま後ろに倒れかかった。

「あっ、危ない」

わっちが僕の腕思いっきり引っ張って自分の方に寄せた。

ズテンッ。

しかし、残念ながらそれは逆効果で僕がわっちに覆いかぶさるような状態で、僕等は床に転がった。

「っつー」

「いてて・・・あっ、ごめん!
すぐどくから」

体を浮かそうとすると、わっちの腕が僕の背中にまわされて身動きが取れなくなった。

「わっち?」

「離れちゃだめ」

「っ、でも重いから」

「重くない」

やばい・・・どうしよう、大好きなわっちと、こんなに密着してる。しかも、顔も近いし・・・

「ねぇ」

「なに?」

「キスしてもいい?」

言ってから急に恥ずかしくなり
前言撤回しようと赤くなってると、下からくすっと笑いが聞こえた。
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