戦国BASARA

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▼政宗vs秀吉
(アニメ終盤に差し掛かる感じ)

『…よく生き残ったおめぇら』

戦場を見渡せば、儚くも散って行った無数の仲間達。そして、生き残った少数の伊達軍と『奥州は、守ったぜ…』と伊達政宗。

「筆頭!」

生き残った仲間達が、政宗を呼ぶ。しかし、その背中には竹中半兵衛に刻まれた大きな傷後。

―やはり、筆頭の背中は片倉様が…―

誰もが、思った。そして、誰もが感じた「片倉小十郎」の存在。政宗は生き残った仲間達を見まわし、言った。

『奥州に戻って、戦の準備だ。目指すは大阪。豊臣秀吉の首を取るついでに小十郎も助ける。…いいな!おめぇら!』

仲間たちが「おー!」と声を上げる時だった。無視することの出来ない強烈な威圧を感じさせる「何か」の気配が現れた。

政宗は、薄く微笑み、ざくざくとその気配の方へ進む。

『ha! そっちから来てくれるたぁ、こっちから行く手間が省けたぜ』

この一言で、嫌でもわかるその人物。


―豊臣秀吉―


怖気づくことなく勇敢に立ち向かう政宗。口では言わずとも、秀吉に対する怒りが目に映っていた。そして、小さく呟く。


『小十郎を返せ。でねぇと…テメェをぶっ殺す!』


その瞬間、政宗に蒼い閃光が走った。その姿はまるで「竜」。


「ふふ、威勢の良い蛇だ。まだ生きていたとはな。…その鱗、すべてはがしてくれるわ」


――秀吉の言葉も聞かず、すでに政宗は秀吉の懐に飛び込んでいた。その身体は既に、戦で疲れ果てているというのに。


今の政宗を動かすのは小十郎を想う気持ち。だた、それだけだった――



 

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