ぶん

□幼なじみ
2ページ/3ページ

※小学校5年ぐらい




俺の通ってる小学校では3年と5年の時にクラス替えがある

今まで親しくしていた友達とクラスが分かれて少し残念だけど、新しいクラスで新しい友達を作るのが楽しみでもある

新しくなった自分の教室に入る

あまり見たことのない子や1・2年の時にクラスで一緒だった子
中には3・4年でクラスが一緒の子も何人かいる


自分の席を探して歩き回っていた時

窓際の後ろ側の席にひときわ目立つ子を見つけた


綺麗な水色の髪、整った顔は見ただけでは女の子なのか男の子なのか判別がつかない


みんな新しくなったメンバーに興奮して教室で走り回ったりしてる人や
大声でおしゃべりしているのに

その中で一人、静かに机に座って本を読んでいる


(友達になりたいなぁ…)

思ったらすぐに行動に移すタイプな俺はその子に話しかけた


「ねぇ、その本、おもしろい?」


いきなり話しかけたのでびっくりしたようにこちらを振り向いたその子

近くで見てもやっぱり綺麗で、性別の見分けがつかない


「みんなおしゃべりしたりしてるのに、君はまざらないの?」


その子は少し間をあけて少し小さめな、でもとても透き通った綺麗な声で返事をした

「…うん
僕は…こっちのほうが好きだから…」

少し引っ込み思案な子のようだ

「そっか!俺、円堂!円堂守っていうんだ!君は?」

「…風丸一郎太」

見た目だけでは判断がつかないが名前からして男の子のようだ

ちょっと勿体ないなと残念に思ったのは内緒だ

「風丸か!いい名前だな!なぁ、俺の友達になってくれないか?」

「ともだち…?」

「そう!ダメかな…?」

「…ううん、いいよ、なろう、友達」


ちょっと強引だったかもしれないけど俺たちは友達になった

これが俺の大切な幼なじみで相談役で、 そして

後に恋人になる風丸一郎太との出逢いであった





あとがき→
次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ