ミッションデータ(小説置き場)

□第一章 レイズと共に
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それぞれ訓練所に戻り、ホワイトベースに乗る支度を始めた。
その間も、デルタはずっと浮かない顔をしていた。


「デルタ?どうかしましたか?」
「うん……私に、ガンダムに乗る資格があるのかなって……」
「どうした?急に……」
「あいつにレイズをとられて……訓練生に成りさがって思ったの……私は、本当にガンダムに乗る資格があるのかなって……だって、私がもっとしっかりしていれば、レイズはとられずに済んだんだから……」
「……」
「……俺は、あると思う……」


五飛の言葉にカトルとトロワが振り向く。


「俺は、あると思う。お前にその資格がないのなら、お前はシャナに正面から挑もうとはしなかっただろう……」
「……」
「五飛の言うとおりですよ。それに、もし君にその資格がなかったら、僕たちは君とは会わなかったかもしれないんだよ?」
「……うん……そうだね」


小さく微笑むと部屋に向かい、支度を進めるデルタ。
トロワはその後ろ姿を見送ってから自分も支度をするべく、部屋にむかった。


「ホワイトベースか……確か、デルタのお兄さんが艦長をやってるんだよね?」
「あぁ……ブライト・ノアだろ?」
「うん、すごい人だよね、僕たちとあんま年違わないでしょ?」
「あぁ……」
「……」
「どうした?黙り込んで」
「ヒイロと喋ってても『あぁ……』とか、『そうだな……』とか、大抵相槌ばっかじゃん」
「それがどうかしたか?誰かみたいに喋りまくるよりはいいだろう」
「確かにそうだけどさ……」
「なら文句言うな……」
「あの……ヒイロさん?俺、軽く傷つくんだけど……」
「俺は知らん……」
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