サモン小説

□sheded tears
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いつも笑顔で


いつも自信満々で




…でも、


いつも悲しんでた。



無理に笑ってた。



何だか翳があった。



やっぱり、痕は消えなかった。

********************


あの日
サナレは拐われた。


扉を開く鍵として。




―剣の聖霊
パリスタパリスに認められた者

印を身体に宿した者―


ウレクサさんは
そう言っていた。


悔やむように、

吐き捨てるように、

顔を歪めて

そう言った。




あぁ、

またか。



あの日の痕は、
また、大切な人を苦しめるんだ…。





サナレは炎聖に力を欲した。

トーナメントで優勝するために

僕に勝つために。








いつだったか、

サナレはこう漏した



『誰かに助けられて喜ぶのは、一人で立てない弱い女だ』と。



だから自分は弱くなった、と呟いた。







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