サモン小説

□an everyday experience.
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何やら二人の様子がおかしい。




プラティはあの可愛らしい笑みから一変、困ったような、申し訳なさそうな表情を浮かべていて、それに対してヴァリラはポーカーフェイスを気取っているものの、かなりショックを受けたと見える。


笑みが引きつっていた。





「‥‥‥?」




何事かと気になり、身を乗り出してしまったクリュウ。



…そのことを後悔することになった。





「あ」

「げっ」

「…クリュウ…」





しっかりバッチリ二人に見つかってしまったのだ。






「おーい!お兄ちゃーん!!」


「…あはは…」





妹よ、嬉しそうに手を振ってくれるのはこの上なく嬉しいのだがそれは時と場合と隣にいる人物によりけりなのだよ…。



と、ヴァリラから刺し殺されんばかりの視線を受け、クリュウは静かに涙を流した。







「…や、やぁ。奇遇だね…」


「‥‥‥‥‥‥‥‥そうだな、奇遇だなクリュウ…?」




ヴァリラさん、目が座ってます。
お願いですからその手に持っている槍を下ろして下さい。



と、ガタガタ体を震わせているクリュウにプラティはにっこりと微笑んだ。





「お兄ちゃん今から匠合に帰るとこ?今ヒマ?」


「え、うん…」


「今ね、ヴァリラにサーカスに行かないかってチケットもらったんだ!!
いいでしょ〜」


「へぇ、サーカス!!楽しそうだね」


「でしょ?そう思うでしょ?」


「え、うん‥‥。


(何かイヤな予感…)」


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