BL小説!※ほぼナマモノ

□なかなおり
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こんにちは。

僕は、慶ちゃんの膝こぞうに生まれたかさぶたぶたぶ。
誕生日は昨日。



******



「りょーちゃん、おにごっこやろ、おにごっこー」

「やだ。今日はサッカー」

「おにごっこやりたいのーっ」

「やだ。鬼ごっこなんてかっこ悪い」

「おにごっこがいいのにー」

ドンっ!!

「いたいーっ。ち、でたぁ」

「慶ちゃんが腕引っ張るから」

「りょーちゃんにけられたぁ。いたい」

「膝擦りむいただけなのに、泣きすぎ」

「りょーちゃんなんて、だいっきらいっ」

「慶ちゃんなんて大嫌いっ」

「パパー、りょーちゃんにけられたぁ」

「慶。おかえり。どうした?そんなに泣いて」

「あのね、りょーちゃんにおにごっこしたいっていったらね、りょーちゃんサッカーがいいって。あのね、それでね、やだっていったらね、りょーちゃんがけったのー。ひざ、ちぃでたのー」

「慶は悪くない?」

「……りょーちゃんが、わるい…」

「本当にそう?全部亮が悪い?」

「……りょー…ちゃん、わるい…」

「慶は亮にイヤなこといっこもしなかった?」

「……りょーちゃん、の…て、いっぱいたたいた…ひっぱった…」

「じゃあ、慶も亮もおあいこ。明日会ったら亮にごめんなさいしておいで?」

「………う、ん…」

「りょーちゃんのばかぁ…」

ちゃぷちゃぷお風呂。
体育座りの慶ちゃん。
お湯から出ている膝こぞう。僕は濡れない。


…ポタポタ

あれ…濡れた?


慶ちゃん、泣いてる。
慶ちゃんの涙が僕にポタポタ落ちてくる。


涙の訳、知ってるよ。

今日、亮ちゃんに避けられちゃったんだよね。
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