春色の軌跡

□23 演習の答と仲間
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「忍者学校に戻る必要もないな。ーー4人とも、忍者をやめろ」
と、カカシさんは私達に告げた。
……原作、こんな流れだったっけ?あれ?大丈夫?後でちゃんと合格になる?


合否結果に納得のいかないナルトが騒ぎ出し、サスケがカカシさんに歯向かうも、あっという間に制圧された。

「お前ら忍者なめてんのか?何の為に班ごとのチームに分けて演習やってると思ってる。お前らはこの試験の答えをまるで理解していない」
「答えって何なんだってばよぉ!?」
「それは、チームワークだ。4人でくれば……鈴をとれたかもな」

鈴が2つしかないのにチームワークもないじゃない!と反論する春野さん。はたけさんが説明するには、わざと仲間割れするように仕組んだ試験らしい。試験内容に関わらず、自分の利害に関係なく、チームワークを優先できる者を選抜することが目的だとか。

あ〜〜……なるほどね。そういうことだったのね。全然理解してなかった。先に鈴取れた人だけが合格うんぬんはただやる気出させるためだと思ってた。それだったら鈴は人数分用意してればいいもんね。そういう意図があったのねぇ。

「それなのにお前らときたら……サクラは目の前のナルトじゃなく、どこにいるのかも分からないサスケのことばかり。ナルトは一人で独走するだけ。サスケはみんなを足手まといだと決めつけ個人プレイ。ヤエは、みんなで協力したほうがいいとは思いながらも、傍観して行動に移さず」

さすが先生。よくみんなのことを分析してらっしゃる。

「任務は班で行う!たしかに忍者にとって、卓越した個人技能は必要だ。が、それ以上に最重要されるのは”チームワーク”。チームワークを乱す個人プレイは仲間を危機に落とし入れ、殺すことになる」

そこで、例としてカカシさんは、サクラに「ナルトを殺さないと、サスケが死ぬぞ」とサスケの首筋にクナイを突き立てた。……こわい。
「人質を取られた挙げ句、無理な2択を迫られ殺される。任務は命がけの仕事ばかりだ!」
忍者の世界って……怖い。
前世では、正面突破系が多かったかもなぁ。

「これを見ろ。この石に刻んである無数の名前は、全て里で呼ばれている忍者たちだ」
はたけさんは、慰霊碑の前に立ち、静かにみんなに告げた。
ナルトが、オレもそこに名前を刻む!と高らかに宣言した。
……慰霊碑ってことわかってなさそう。

「ただの英雄じゃない。任務中殉職した英雄たちだ」
その言葉にナルト含め、みんなの空気は重くなった。
「これは慰霊碑。この中にはオレの親友の名も刻まれている……」
だからカカシさん、よくお参りに来てたのね。

「お前ら、最後にもう一度だけチャンスをやる。ただし昼からはもっと過酷なスズ取り合戦だ!挑戦したい奴だけ弁当を食え。ただし、ナルトには食わせるな」
ナルトは先程、一人だけ抜け駆けしてお弁当を食べようとしたので、そのバツらしい。
「もし食わせたりしたら、その時点で試験失格にする。ここではオレがルールだ。わかったな」

そう言って、カカシさんはこの場から去った。
ナルトだけ食べさせるな、ねぇ……。さきほどのチームワーク云々とは矛盾している……ということは……。

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