春色の軌跡

□ 22 皆で鈴取り合戦
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忍の戦いの基本は、位置を悟られないようにすることだよね、うん。忘れてた。

スタートの合図で、各々が戦闘態勢をとったのだけれど、
私の戦闘態勢=いつでも抜刀できるようにして様子を伺う
ことなんだよなぁ……。
私の左右にいたサスケや春野さんが、合図と共に木々の間に隠れるからビックリした。ワンテンポ遅れて私も隠れたよ。てっきり合図と共に、みんなで斬りかかるというか、攻撃し始めるものだと思ってた。

「いざ尋常に勝〜〜〜負!!」

ナルトは隠れなかったみたいだけど。2人に釣られず、私もナルト同様その場にいるべきだったかな?

「お前ちっとズレとるのォ……」

あ、やっぱり隠れて正解でしたわ。
呆れているカカシさんを見てそう感じました。

「忍戦術の心得その1、体術を教えてやる」
そう言ってカカシさんは、カバンから本を取り出した。
あれ、なんか、卑猥なタイトル……?いちゃいちゃパラダイズって書いてある。え、この先生、生徒の前でなんちゅう本出してるの。

「お前らとじゃ本読んでても変わんないから」
そう言ってナルトをおちょくるはたけさんと、挑発に乗るナルト。ナルトの攻撃はことごとくかわされている。

うーん、加勢したほうがいい……よね?でもサスケたちは伺っているだけだしなぁ。原作どうだったっけ。こんな感じだったっけ。あーーわかんない。どう動くのが正解なんだろう。とりあえず周りにあわせて、もう少し傍観するかぁ。カカシさんの力を拝見してよーっと。




多重影分身を使ったナルトの陽動作戦はとても見事だった。でも、それに対して変わり身の術ひとつでうまく交わしたはたけさんはすごいなぁ。多くのチャクラを消耗する影分身に対して、チャクラを使用しない代わり身の術。うん、見事だ。

その後、古典的なワナに引っかかって木に逆さ吊りにされたナルト。そんなナルトと談笑するはたけさんに、サスケは手裏剣を投げた。

手裏剣は見事にカカシさんに当たったように見えたけど、身代わりの術で避けられてしまった。なるほどねぇ。スキを狙ったのか。手裏剣が投げられた方向へと移動するカカシさん。サスケ焦っているだろうなぁ。下手に動くと位置が悟られるのね。
私はコソコソ隠れずに真正面で対峙したいけど、忍だもんなぁ〜〜隠れてなんぼよね。

動き出したのは2人だけではなくて、春野さんもだった。潜伏していた場所から、サスケのいる方向へと動き出している。サスケと共闘するつもりだろうか?
しかし、道中ではたけさんに見つかるや否や、春野さんの女の子らしい高い悲鳴が聞こえてきた。え、大丈夫かな……。助けに入るべき?
目を凝らして見てみると、とくに目立った外傷はなかった。幻術かな?どうやら気絶しているみたいだ。外傷がないなら……まぁいっか。演習だし、命に関わるようなことはないだろう。

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