春色の軌跡
□06 主要人物と邂逅
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「お、早いな。まぁあがれよ」
今日は朝からシダレさんが家に居て珍しいなーって思ってたら、誰かと約束していたらしい。ちょ、先に教えてよ。私思いっきりパジャマなんだけど。しかも朝のおやつ食べてるところなんだけど。和菓子最高！
「約束通り弟も連れて来たが大丈夫だったか？」
「ああ、もちろん。ほら、サスケ君もあがれよ」
「ぶっ！」
茶ぁ噴いたわ。
「ヤエ、ちょっと来い！」
「待って！今着替えるから！」
「ああ？んなもん後にしろ！」
「無理です！」
何だこの展開。
てかシダレさんって歳とるごとに偉そうになってく。昔は拗ねやすくて可愛い子だったのに……。
どうしてこうなった。
私の目の前で自己紹介する、男性。漫画では見たことなかったけど、彼が主人公のライバルであるサスケの兄だ。
「シダレさんってお友達居たんですね」
「うるせぇ。ほら、お前も挨拶しろ」
「……初めまして。ヤエと言います。いつも愚兄がお世話になってま――あ痛っ！」
頭叩かれた。忍者なんだから力強いよ痛い。
「これは……驚いたな……。ほら、サスケも隠れてないで挨拶しような」
目を見開いた後に、足の後ろで縮こまっているサスケを促すイタチさん。黒髪でイケメン。
「うちは、サスケ……」
知ってるけどね！さっき聞こえたし！
「サスケ君、何歳？」
「……さんさい」
「わぁ、同じ歳だね！よろしくね」
知ってたけどね！
「イタチさんとシダレさんも同じ歳なんですか？」
「ああ……そうだが……すごいな」
「なっ。こいつ気持ち悪いよな」
は？
「女の子は発育が早いとは聞くが、サスケはまだ流暢には喋れないな……」
は、えっ、これ……やっちゃった感じ？
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