伍
□びぃえる
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勘「お?」
蠍「あ?…ああ、ん、」
勘「あー!あ、」
蠍「ん?」
勘「ん、」
蠍「ああ…ん、」
勘「あっ、あぁ…おぉー…」
蠍「ん、」
勘「お?…おお、」
蠍「ん。」
鞠「おい、お前ら。」
勘蠍「?」
鞠「あ、お、ん、だけで会話すんのやめろ!!さっきから聞いてたんだが何なんだ!!」
勘蠍「傀儡のメンテ。」
鞠「何してるんだって聞いてるんじゃない!その会話が何なんだよ!!通じ合い過ぎだろ!!夫婦か!!」
勘「って言われても…これが普通じゃん?なぁ?」
蠍「ああ。」
鞠「傀儡師の間じゃ普通かもしれないが、端から見てると気持ち悪いんだよ、通じ合い過ぎてて!!何コイツら?テレパシーでも出てんの?って感じだよ!」
勘「テレパシーとか出てる訳ねーじゃん、なぁ?」
蠍「ああ。」
鞠「もう!!いちいちそうやって頷き合うのもやめろ!!目で会話すんな!!キモい!!」
勘「だってよ。」
蠍「つってもなぁ…」
鞠「仲いいにしてもよすぎなんだよ!四六時中ベタベタしやがって!!ホモかお前ら!!」
蠍「おいおい、そりゃねぇだろ、オレはホモじゃねぇよ。」
勘「俺もホモじゃねーじゃん。」
蠍「ただカンクロウが好きなだけだ。」
勘「よせよ…人前で恥ずかしい…」
蠍「お前は?オレの事…好き…?」
勘「そりゃ…言うまでもねーじゃん…」
蠍「言葉にしてくれよ…」
勘「……す…好きじゃん…」
蠍「カンクロウ…」
鞠「ストップストップ!!止まれ!!やめろ!!寸劇すんな!!ふざけてるのか本気なのか分からないからやめろ!!」
蠍「本気に決まってんだろ。オレはカンクロウを愛してる。」
鞠「もういい!!アンタは黙れ!!カンクロウもオッサンの悪ノリに乗っかるな!!」
勘「つかいきなりどうしたんだよテマリ、今までそんな気にしなかったじゃん。」
鞠「実は…友達に、ビーエルっていう漫画を借りてな…そしたら…なんか…お前らって異常に仲いいから…そうなのかなって…で…なんか気になってな…」
勘蠍「あー…」
鞠「あっ、いや、分かってるぞ?お前らは確かに気持ち悪い程に仲いいが、それはホモとかじゃなく、単純な師弟愛だし同じ趣味趣向を持つ者同士だもんな、親友みたいなものだしな、分かってるんだ。だがちょっと…気になってしまって…」
勘蠍「あー…」
鞠「邪推して悪かった。だが、お前らも少し、そのベタベタを控えろよ。一瞬だが、疑ってしまったからな。」
蠍「あの、だな…その、オレらは、」
鞠「いいんだ、分かってる。アンタらの間には何の疚しいこともない事は。」
勘「いや、そうじゃなくて俺ら、」
鞠「うん、そうだな、強い師弟愛って絆で結ばれてるんだもんな。さて、そろそろ買い物にでも行こうかな。じゃ、お前ら、留守番よろしくな。」
勘「…あ…」
蠍「…行っちまったな…」
勘「あー…いや…テマリ…」
蠍「本当に…デキてるんだがな…」
勘「うん…でもまぁいいじゃん?イチャイチャしてても怪しまれない免罪符得たようなもんだし?」
蠍「それはそうだが…悪い気もするな…小娘騙くらかして弟誑かしてるなんてな…」
勘「なー…」
蠍「小娘も気にしてるみたいだし、あまりイチャつかねぇように心掛けてやるとするか。」
勘「って言いながら何でアンタ人のケツ揉んでんの?」
蠍「小僧は朝からいねーし小娘も出掛けちまったし、イチャつくなら今だろ。」
勘「……」
終劇