かんたん!!
□Baby
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第一印象は、最悪だった。
ビービー泣き喚く煩いガキ。
ただそれだけだった。
四代目風影を襲名した野郎に第二子が生まれたっつーから付き合いで見に行ったのが、アイツとの初めての出会い。
ガキは煩いしヨダレやら何やらを撒き散らして汚いし、大嫌いだ。
すぐ泣くし、感情丸出しで生きてる奴らの何が可愛いのか全く理解できない。
世の親だけではなく自分の両親もだが、よくもこんな手間のかかる、大して美しくもない、言う事聞かないクセにひとりじゃ何もできやしないこんな面倒な肉塊を可愛がれるもんだと、不可思議にも思っていた。
だからヤツに最初会った時も、最悪だった。
出産祝を置いて、少し挨拶したらとっとと帰るつもりで、四代目の家に行った。
付き合いって面倒くせーな、なんて思いながら、表情を取り繕って挨拶をし、ちょこっと見て、そそくさと帰ろうとした。
だが、そう上手くはいかなかった。
オレが行った時、タイミング悪く四代目も夜叉丸も出払っていて、家には加流羅とテマリ、そしてカンクロウしかいなかったのだが、オレと加流羅が話していると、目を離した時何かの拍子にテマリが額をぶっつけたらしく、血が出る程のケガをした。
女の顔に傷が残ったら大変だ。
加流羅は大慌てでテマリを抱いて、病院へ行ってしまった。
「サソリ、ちょっとカンクロウ見てて!」
なんて、最悪な一言を残して。