かんたん!!

□Baby
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母親と姉がギャアギャア騒いでたもんだから、赤子ながらそれを察してガキもビービー泣き喚いている。


「どうしろってんだコレ…」


今まで関わった事の無いモノを前に、オレは固まってしまった。

揺りかごの中で泣き叫ぶソイツを抱き上げて揺するなりすればいいのだろうが、如何せん、抱き方が分からない。

涙と鼻水とヨダレで顔面をグチャグチャにして、ブッサイクなツラを更にブッサイクにしている。

正直汚いし触りたくない。


最悪だ。

なんでこんな面倒くせー時に来ちまったんだろう。


オレが我が身に降りかかった不幸を嘆いていると、更に不幸が上乗せされた。


ぶぴーっと豪快な音と共に、思いっきりクソ漏らしやがった。


マジかよ勘弁してくれよ臭ーよバカ。

ガキってどうしてこう、汚い生き物なんだよ。


げんなりして手をこまぬいていると、ケツが不快なんだろう、余計に泣き声を張り上げて煩ェし、ジタバタするもんだからオムツがズレて臭いが漂ってくるし、この一匹のガキのせいでとんだ地獄絵図だ。

逃げ出しちまいたかったが、どうも昔から加流羅には勝てなかったし、頼まれたからにはやり遂げずに逃げ出す訳にもいかない。


「あーもう分かった、分かったから黙れよこのクソガキ!!」


オレは腹をくくってクソまみれのガキを揺りかごから抱き上げてそっと床に下ろし、行く直前に加流羅が「オムツは此処だから。」と指し示した、オムツセットを持ってきて、事に当たった。

幸い、オムツの変え方のメモが入ってたおかげでなんとかなるかと思ったが、やはり最悪だった。

オムツ脱がした途端、勢いよく小便しやがって、顔面にかかった。


おい。

何だコレ聞いてねーぞ加流羅。

何プレイだよ。

コイツは女王様か何かか。

オレの顔に小便かけたヤツなんか初めてだ。

お前、このクソガキ、今すぐブチ殺してやりたいがそうはいかねーからマジで覚えてやがれ。


ブッ殺しちまいたいのを必死に堪えてオムツの始末をし、オレはガキを掴んで風呂場に向かった。
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