迷子の体2

□49かくれんぼ
1ページ/1ページ


青峰side




目の前に現れだ非現実゙




「ちっ…厄介な奴が来たな…」



「扉まで走るっスか!?」



「んなことしたって、どうせ追い付かれんぞ」




ここでコイツを倒すしかねえだろ。

けど、どうやったら死ぬんだ?



下半身だけで生きてるとも言いがたい状態だが…



向こうはゆっくりとこちらに近づいてくる。



どう動くか…



「一旦、距離をあけて散らばるのだよ!」

緑間がそう言って、化け物に背を向けて走り出した。



「かくれんぼ、てわけね!」

高尾も緑間に続き、走り出す。



俺と黄瀬も化け物に背を向けて
走り出した。



運良く、ここには車がたくさん停まっている。


化け物から姿を隠すことは容易だが

悪く言えば、化け物の姿も見えない。




しばらく、右に、左に、と
角をランダムに曲がって
化け物から離れた所で
一度、車の物影に隠れる。




ふー、と息を吐き
体を支配していた緊張感を抜く









「てか、何でついてきてんだよ…………黄瀬」




「1人は嫌っスよ!」




「女子か。」



女々しい発言をする黄瀬はさておき
これからどうするかだな。




緑間と高尾とも離れて
化け物も実際何処にいるかわからない。




普段使わない頭を活用しようとするが
まったく回らない。

てか、考えるのが面倒臭い。




「青峰っち、ちゃんと考えてるんスか!?」




「だりぃ。もう、お前が囮になって化け物誘きだして、そこを俺がやればいいんじゃね?」




「何で俺が囮なんスか!」




「お前の取柄は逃げ足だろ」




「違うっス!」



どっちにしたって
こっちから動かなければ状況は不利になる。



「とりあえず、奴に見つかる前に俺達が先に見つけるぞ。」




「でも、どうやって…」




「考えるより動け、だろ。」



一か八かで車の影から出て
数メートル先にある車まで走り出した。



.

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ