迷子の体

□36先輩後輩
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「ということがありまして…」



「なるほど。あの放送はそういう事だったんだね」




「思った以上に状況は最悪だな。つか、高尾の野郎…」


青筋をたてて、少しキレている。こ、怖い…っ



日向先輩もよく木吉先輩や火神くんに怒ったりしているが
宮地先輩のは静かに怒っていらっしゃる。



「何で、お前が怯えてるんだよ…」



「い、いえ」



「…ウチの高尾が迷惑かけたな。」


軽く頭を下げる宮地先輩

「いや!あれは高尾くんのせいではないので…っ!頭をあげて下さい!」




「そうですよ。とりあえず、3人でこれからのこと考えましょう。」



氷室さんが間に入り、この話は一旦終わる。



私が思っていたより宮地さんは
とても優しい方なんだろうな…


氷室さんも火神くんとバスケをしてる時は少し、怖かったが
こうして、優しく声をかけて下さる。


少しだけ、緊張がほぐれた気がした。












話が途切れると、この部屋に沈黙が続く。


接点が無さすぎる3人が集まるとこうなるのか…



とりあえず、この状況から抜け出すため
勇気を振り絞り、言葉を発する





「あの、少しお聞きしたいことがあるのですが……」



「どうしたの?」



「……ここは何処でしょうか?」



「「え?」」


2人が声を揃え、きょとんとした顔をする。

だって、モップ通路からここに来たから
一体ここが何処なのかわからないのだ。



「あはは…っ!君、おもしろいね!」



「言ってなかった俺らが悪いけど…っぷ」



私のアホな発言で2人が笑いだし、
何か恥ずかしくなってきた。




「す、すみません…っ」




「いやいや、謝らないで。ここは地下のボイラー室だよ。」



「地下!?」



思った以上に遠くに来ていたようだ。


赤司くん達とわかれる前に
いろいろ準備してから地下に行こうってなっていたけど
まさか地下に来るとは……




これから、どうしよう。




オマケ←

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