迷子の体
□24非常階段
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一度、皆で北館の非常階段を確認しに行くため
給湯室から出て、通路を歩く
「あー、こんな道だったけな」
「青峰くん、アバウトすぎるよ…」
「んなこと、言ったってよー……お」
視線の先には半開きの扉
緑色の光で点灯しているあのマーク
「本当に開いてる…」
「嘘じゃなかったっスね」
「黄瀬、お前あとでシメるからな」
「何で俺だけ!?」
青峰くんがバキバキと手を鳴らし
額に少し青筋をたてているの何とかなだめて
扉の様子を見に行く。
「真っ暗だけど、小さい灯があるから
何とか歩けそう。それに、拾ったペンライトも使えばいいよね。」
「あ?使わなくても見えるだろ?」
「全員が、お前のように見える訳ではないのだよ」
「そうっスよ!」
「ごめん、二人とも。俺普通に見えるわ」
高尾くんが笑いを堪えながら
言うので明らかに緑間くんの機嫌が悪くなってきている。
このメンバー、本当に大丈夫なのか・・・
「階段の確認もとれた。それぞれ、わかれるぞ。俺たちは3F、お前たちは2Fを頼む。もし、化け物と遭遇した場合は無理をせず3Fの給湯室に戻れ。」
赤司くんが指示を出し
いよいよわかれて探索に向かう。
正直、不安しかないよ、このメンバー。
「咲さん、気をつけて下さいね。いざとなれば、青峰くんを使ってください。時間稼ぎにはなります。」
「俺は物かよ、テツ」
「青峰くんのことは信頼しているので」
「嫌味にしか聞こえねーぞ。」
「黒子っち俺は!?」
「いざとなれば、捨て身で咲さんを守ってください」
「俺だけ捨て身!?」
3人と話をしていると
黒子くんの後ろにいる火神くんと目が合った。
また反らされたりするのかな、と思っていると
火神くんの方から口を開く
「その…気をつけろよ」
「う、うん。火神くんもね。」
「俺と黒子とチームちげぇーけど、
絶対、元の場所に帰って
一緒にウィンターカップで優勝しようぜ。」
拳を突き出しながら言う彼に
私も控えめながらも拳を突き出し、くっつけ
そして、二手に分かれて
探索を始めた。
オマケ→
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