BOOK_DUNST

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08
藤内たちに頼まれた孫兵、長次に頼まれた小平太、そして利吉とお守りを探して歩く主人公は、生き物の悪霊たちを引き連れた八左ヱ門の悪霊に遭遇する。
八左ヱ門は悪霊でありながら、主人公に生き物たちを助けてくれと懇願した。
更に現れた孫兵の悪霊に、主人公は流石に死を覚悟したが、そこを通りかかった小平太の霊によって助けられる。
主人公が追いかけていった先で小平太は自分の死を自覚し、成仏していった。
その後、小平太の影響で弱っていた孫兵は、主人公から貰った薬草で、やっとジュンコを助けてやれると安心して成仏し、ついに揃った三年生6人の声が、主人公の耳に届いて消えていった。

09
八左ヱ門と再会した主人公は、彼と生き物たちを救う方法が分からず、食堂に逃げ込んだ先で兵助の霊と遭遇する。
兵助は無意識のうちに自分が死んだことに怯えていたが、主人公と会うことで死を受け入れる。
慰めてくれた代わりにと八左ヱ門と対面し、共に説得することで八左ヱ門を正気に戻した。
八左ヱ門本人の声で生き物たちはようやく成仏し、八左ヱ門と兵助も、揃って成仏できることとなった。

10
利吉を捜して途方に暮れていた主人公は、くじけそうになっていたところで勘右衛門の悪霊に襲われる。
五年生の仲間たちのために薬草の入った木箱を探していたらしく、主人公は、盲目になっている彼の代わりにそれを見つけ出した。
正気を取り戻した勘右衛門は五年生の5人揃って、歩いて消えてゆく。

11
勘右衛門の木箱から蝋燭と手持ちの燭台を拾った主人公は、学園長の庵で囚われていたタカ丸の霊に会う。
自分が敵に捕まったせいでみんなが殺されてしまったのだと嘆くタカ丸の腕の縄を切るため、主人公は用具倉庫へ向かう。
そこでは留三郎の悪霊に襲われたが、鋏を持って逃げ出し、タカ丸の腕の縄を切ることに成功する。
タカ丸は捕まっていたときに聞いた悪党達の名前を主人公に次げ、四年生の三人と共に消えていった。

12
用具倉庫に戻ってきた主人公は、留三郎に鋏を返す。
正気を取り戻した留三郎は、自分が救えなかった友達や後輩を代わりに救ってくれた主人公に感謝し、学園から無事に出られるようにと、校門の鍵を渡す。
そして六年生も、6人が揃って消えていった。

13
用具倉庫を出た主人公は、とうとう小松田に捕まる。
主人公はタカ丸から聞いた悪党達の名前を思い出し、彼が手にしていた入門表に、それらの名前を書いた。
ようやく侵入者の名前を知ることができた小松田は正気を取り戻し、主人公に入門表にサインをさせた後、出門表にもサインをさせてくれる。
彼は主人公に「無事に学園から帰れるように」と願い、出門表や入門表を残して消えていった。

14
主人公は、来たときよりも学園の中が綺麗になっていることに疑問を感じながら校門へ辿り着く。
来た時にはなかったはずの鍵に驚いていると、周囲に霧が出ていることに気付く。
脳裏を過ぎる事件当日の光景に戸惑う主人公の前に現れ、落ち着かせてくれたのは利吉だった。
二人はお互いに無事を喜び合ったが、そんな矢先、利吉は主人公に、主人公はすでに死んでいたのだと告げる。
利吉は事件当日に学園に居合わせ、土井半助や山田伝蔵に頼まれて、一年生と二年生とくのたま達を助けて逃がし、その代わりに死んでいた。
利吉は霊たちの中で唯一、学園から出て陽の下でも行動できる存在で、死んでからも悪党達を捜し出して取り憑き殺し、それでも戻ってこない学園に嘆いて、生きた人間を生贄にしようと考えた。
偶然生贄となった主人公から、霊との接触を妨げるお守りを盗み、生徒達を助けるように仕向けていた。
それを聞いた主人公は、今まで出会った忍たま達や利吉自身の心に影響され、生贄になることを受け入れてしまっていた。
そして意識を失った主人公は、その夢の中で、消えていったはずの忍たま達の「無事に生きて帰ってくれ」という声を聞く。
夢から覚めた主人公の手には、利吉が盗んでいたはずのお守りがあった。
利吉は結局、優しい主人公を道連れにすることができず、人を殺し過ぎた罪で成仏できないまま苦しみ続けることを選び、姿を消した。
ようやく夜が開け、太陽の下で自分が実はまだ死んでいなかったことを認識した主人公は、すっかり来たときのようなボロに戻ってしまっている廃墟を後にした。

15
数ヶ月後、主人公は小松田が残した入門表と出門表を頼りに、生き残った元一年生と元二年生を集めて、利吉との約束通り、学園の再建に向かった。
成長した彼らと学園内で一度解散し、バラバラに敷地内を歩いているうちに、主人公は物の陰で利吉の霊と再会する。
利吉は主人公のおかげでちゃんと成仏することができるのだと告げ、意味深な矢羽音と、校舎裏へ行けという言葉を残して消えていった。
主人公は校舎裏で、長次と一緒に植えた朝顔の種が、喜八郎の鋤の柄を支柱にして花を咲かせているのを見つけ、一年生達を呼び集めた。
別行動の間、彼らも自分と同じような邂逅を果たしたのかも知れない、という予感に気付きつつ、主人公は上級生たちの色が揃う朝顔の存在を伝えるだけだった。





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