「‐wish‐」



 今日は三月二日。
 明日はひな祭り、そして紅蘭の誕生日ということで、パーティーをすることになった。
 前日の今日はその下準備、買い物に行くことになった。
 そしてレニは、さくらと織姫と一緒に銀座の街へ出ていた。
「はぁ〜、い〜っぱい買ったで〜す。」
「買いすぎちゃったかな…。とにかく早く帰りましょう。」
「了解。」
 三人とも両手に袋を抱えている。一体何を買ったことやら…。
 途中、織姫の足がふと止まった。
 何かを見ているようだ。
「どうしたんですか?織姫さん。」
「ちょっと服を見てくるで〜す。」
 織姫は店に入っていった。
「あ、織姫さん!」
「…ボクたちも行こう。」
 織姫を放っておくと何があるかわからないので二人も店に入った。

「ふ〜ん。イタ〜リアと比べるとたいしたことないですけど、なかなか気に入りました〜。」
 織姫が手に取る洋服は、どれも派手なものばかりだ。
 いろいろと手に取っては鏡で見ていた。
 すぐには帰りそうもないので、レニは店の中を歩いて見て回った。
「(いろんな服があるんだ…。)」
 レニは店の中を一通り見てから、ガラス張りの展示品に目をやった。
「あ…。」
 そこにあったのは真っ白のウェディングドレスだった。
「きれい…。」

 しばらくレニはドレスに見入っていた。
「(いつか隊長と―。)」
「レニ、ここにいたですか〜。」
「わあ!ウェディングドレス!?」
 そこに織姫とさくらがやって来た。
「中尉さんと―とか考えてるんでしょ〜?」
 織姫がからっかってきた。
「ち、違うよ!!」
 レニにしては珍しく動揺している。
「ふふっ、レニ、顔真っ赤!」
 さくらまでレニをからかい始めた。
「は、早く帰ろう、皆待ってるよ!」
 そう言って、レニは店を出て行った。
「レニはいじめがいがありますね〜。」
 そして二人も店を出た。


 三人は大帝国劇場に戻り、買ったものを整理していた。
「お帰り。」
 大神がやって来た。
「あ、中尉さ〜ん。ちょっと聞いてくださ〜い!」
 織姫は大神に駆け寄り、今日の出来事を言おうとした。
「洋服屋でレニむぐッ―!」
 レニに口を押さえられた。
「どうしいたんだい?」
「な、何でもないよ。気にしないで。」
 レニは織姫の口をふさいだまま、どこかへ行ってしまった。
「何かあったのかい?」
 大神はさくらに訊いた。
「えっと…、レニ、ウェディングドレスに見入ってて…。」
「レニが…?」
 大神は少し驚いていた。

 その夜、大神はレニをテラスに呼び出した。
「隊長…何?」
 レニが来た。
「いや…、結婚のことなんだけど…。」
 少し口ごもった。
「え?」
「俺も、レニと結婚したいと考えてたんだ。レニは?」
「ボクは…ボクも同じ気持ち。でも、まだ早いと思うんだ。」
「早…い?」
 大神は訊き返した。
「舞台もたくさんあるし、皆もいるし。ひと段落したら―。」
 レニはレニなりに皆のことを考えているようだ。
「そうだな…。」
 大神は少し身体をかがめた。
「それじゃあ、今は婚約指輪はないけど…。」
 大神がレニにキスをした。
「婚約成立?」
「…うん。」
 二人とも顔が少し赤くなった。
 そして二人は一緒に、銀座の夜の星を眺めた。




 あとがき
ひな祭りは関係ありません。
ただウェディングドレスに見入るレニを書きたかっただけ。
私ん中では、大神さんとレニは恋人というコトで。
結婚なんて想像できません;;
…かなりセリフに迷いましたが…これでもダメだな…。
てゆーかコレいつ(何年)の話だ!?

やっぱり私の中のレニは「隊長…」と「え?」が多い。
とゆーか、そういう話しか書いてない自分のせい。

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